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 第2章 〜アスカトラ郊外へ〜 
 
  ウマル・ヒル  
 
 ウマル・ヒルについた途端、怒号が聞こえてきて驚いた。声はここからでも見える広場のほうから聞こえてくる。行ってみると、品のいい紳士が広場の中央に立ち、必死でみんなをなだめている。人々は口々に彼に向かって罵声を浴びせ、女達は泣き叫んでいる。よくよく聞いてみると、ディロンが言っていた変死事件について、どうやら解決の糸口は見つかっていないらしい。私達の前にも冒険者を頼んで調べてもらっていたらしいが、その冒険者達も戻ってきていないようだ。人々の顔は恐怖にひきつり、村全体が暗い雰囲気に包まれている。ディロンと出会ってから少し時間が過ぎていたから、その後の様子を見るつもりで来てみたけれど、これは腹を決めてかからなければならないようだ・・・。


ウマル・ヒルマップ
 
★マップ概要★
 アスカトラ市内ガバメント地区で迷子になっていたディロンという子供から受けられるクエストで、来ることになる場所。人が次々と消えているという奇っ怪な事件が起きているのだが、住民達は500年前の魔女の仕業だとささやき合っているという。このエリアはディロンのクエストだけでなく、ガバメント地区のカウンシル行政庁舎内にいるトルゲリアスから受けられる「ヴァリガー・コルサラの捜索」のクエストにも絡んでくる場所なので、ある程度攻略の順番を決めてから取りかかるべし。
なお、主人公のクラスをレンジャーで進めている場合、このウマル・ヒルの謎解きが前提クエストとなって、クリア後に本拠地クエストの遂行場所となる。
※ここはアスカトラではないので、カウルドウィザードに賄賂を支払ってない場合でも、メイジスペルが使用可能
攻略記事中、太字はマジックアイテム&お役立ちアイテムおよび重要事項、赤太字はクエストアイテム、青文字は本拠地クエストに関する情報
 
登場NPC:ヴァリガー → NPC一覧ページへ
≪ウマル・ヒル≫
最初にパーティーが立っている場所
最初にこの地区に入ったときはここに立っているが、マップの端っこからならどこからでも出入り可能
広場
近づくとオートイベント。
何やら会議らしきものが開かれている。中央に立つ人物が、村人達に糾弾されている。話を聞くと、ディロンが言っていたようにこの村では何人もの人間が姿を消しているのは確かだが、そのために集められた冒険者は、どうやら主人公達が最初ではなかったらしい。何人かの冒険者が原因を突き止めるために動いていたが、まだ誰も戻ってきていないとのこと。話が終わると中央の人物は立ち去り、広場に残っている人々に話を聞くことが出来るので、手近なところでネレックに話しかけてみると、やはりここでもウマルという魔女の話が出て、その話について詳しいのは宿屋のヴィンセンツォだと言われるので、宿屋で話を聞くことに
商人達
ウマル・ヒルの商人達
この地区で商売をしている商人達がいる。それぞれ扱っている品物は違うので、品揃えをよく見て買物をすること。
a:エレンス・フィールディング
b:ファエル
c:ベヘラント・デール
d:ミン・ミンリング
品揃えはこちら
意外な繋がり
 この中にいる「ファエル」という商人はポーションと本を少々扱っているが、実はこいつ、ブリッジ地区で起きた皮剥ぎ事件の犯人の一味。
 まず普通に話しかけて品物を見せてもらい、「ゼントゥリムの歴史」という本を購入する。すると、もしかしたら他で商売をしていたときに会ったことがある客ではないかと話しかけられ、自分はそのころいくつかの名前を使っていたから、その時に使っていた名前を言ってみてくれないかと言い、選択肢がいろいろ出る。は正体を暴くものだが、それを言うとファエルはいなくなってしまうので、ここはグッとこらえて、彼の名前を選ぶこと。
 答はの「ダーシン・コール」。すべての名前にスペルがついているのは、皮剥ぎ事件の折手に入れたメモに書かれているように、この名前を暗号によって導き出すと言う謎解きがあるため。でも実際に、メモに書かれたとおりに組み合わせてもダーシン・コールの名前のスペルにならなかったので、日本語版のメモの内容が欠落している可能性あり( ̄▽ ̄;
 なお、このイベントを起こしたあとは、ファエルはそこにとどまるが買物は出来なくなるので、ポーションなどがほしい場合は先に買っておくこと。
宿屋
ネレックの話に出ていた、ヴィンセンツォの経営する宿屋。アイテム販売はなし。
ロイド司祭の家
 先ほどの広場で吊し上げられていた人物がこの人。ディロンをアスカトラに送り込んだのもこの人なので、話しかけたら、まずはの「ディロンと話をした」を選ぶのが順当と思われる。次の選択肢でもを選ぶと、ロイド司祭は詳しい話を聞かせてくれる。
 このところ村では人が殺されたり行方不明になったりしている、こういう時は地元のレンジャーに助けを求めるのだが、保護レンジャーのメレラも消えてしまった。村人達は恐怖におののいているが、この村を去る勇気もない。途中ロイド司祭の妻エイナ司祭が口を挟み、最近村にオーガの一団が現れ、この事件は彼らのせいではないかと言い出すが、ロイド司祭自身はそうは考えていないようだ。主人公達の前に「有名な騎士マジー・フェンタンの一団」にも助けを求めたが、マジー達も戻ってこない。どうか助けてもらえないかと言うことになり、主人公は快諾。というわけで、アデル嬢はを選択。
 また、ロイド司祭からは「丘の上に小屋があるがもう何年も空き家のまま」という話が聞けるが、それが例のヴァリガー・コルサラの持ち物と思われる
 ここでエドウィンがいると「ウマルの話はナンセンス、オーガの仕業とも思えない、調べるなら山荘(メレラの小屋のことか、ヴァリガーの小屋のことかは謎)」と言い出す
ダール
 に住むジャーミーンという魔法使いの娘コレットと愛し合っているが、父親が2人の仲を許してくれないと言う。会話の選択肢の中に「ジャーミーンに話をしてやろうか」というのが出てくるが、ダールは特に主人公達に仲立ちを頼むと言う気はないらしいので、取りあえず話を聞いて置けばOK。
ジャーミーンの家
 カウルド・ウィザードの1人、ジャーミーンが住んでいるが、彼はウマル・ヒルでの変死事件について全くの無関心。辛抱強く話を聞き続けると、彼の最大の関心は、彼の後ろにのそっと立っているゴーレムの完成にあるらしい。そのゴーレムが完成すれば、娘を監視させるのに充分だと豪語しているあたり、娘がかわいいのは確かだろうけどいささか行きすぎの感あり( ̄▽ ̄;
 ここではゴーレムを完成させるために「ミミックの血」を手に入れてくることを約束することになる
発生クエスト:ジャーミーンの為に、ミミックの血を見つける
 部屋の中のアイテムの在処は4ヶ所(TAB確認)。ただし、この時点では絶対に手を出さないこと
ポーション・オブ・ファイアーレジスタンス
ポーション・オブ・クラリティ
ポーション・オブ・ジーニアス
 
中央の戸棚
パワーワード・スリープのスクロール
プロテクション・フロム・ノーマルミサイルのスクロール
コンティジェンシーのスクロール
 
箱2つ
どちらも鍵つき:EXP950×2
中身はゴールド少々
 
ゴーレム作成の顛末は、マップの項で詳述
ディルバートとその仲間達
冒険者にあこがれる少年達。
近づくと会話発生。いかにもかっこいいことにばかりあこがれる、お子ちゃま軍団w
自分達のために剣とエールを買ってきてくれと言うもので、選択肢は4つ
1.剣とエールを買ってくる → 200Gを渡され、買ってきて渡すとEXP2000
2.剣はいいけどエールはダメ → 100Gを渡され、買ってきて渡すとEXP1000
3.エールはいいけど剣はダメ → 100Gを渡され、買ってきて渡すとEXP1000
4.断る
発生クエスト:イムネスヴェイルの暇人
この時、3を選んで手持ちのエール(ドック地区シャドウシーフギルド2階のテーブルにあったもの)を渡せば、100G丸儲けとなるw
なお、ディルバートの両親はDの宿屋にいるアンダーとジョアンナなので、彼らに何か買ってあげたあとでジョアンナに話を聞くと、怒っているww
カーチェ
村の女の子。レンジャーのメレラとは仲がよかったらしい。話を聞くと、メレラの小屋から不気味な大きな影が出てきたというが、誰も信じてくれないらしい。近くにいる両親に話しかけても、似たような話が聞ける。
ジェブ
 今回の変死事件の影響で、近隣の農場からウマル・ヒルに逃げてきたという農夫。
 話しかけると最初はバカにしたような事を言うが、冷静にを選ぶと、冒険をさせてやると偉そうに言われる。の10Gを選ぶと30G吹っかけられるが、次の選択肢での20Gを選ぶと話が聞ける。
 それによると、自分と同じように今回の変死事件の影響で、近隣の農場からウマル・ヒルに逃げてきたヘンドリック夫妻の娘は冒険者だったが最近死んだ。彼女が死んだあと冒険者の一団が夫妻の元にやってきて、彼らの娘が自分達の大事なものを持っていると言ってきたが、ヘンドリック老は、お前達だって自分の大切なものを奪ったと言って追い返した。その夜、彼がニワトリに何か飲み込ませようとしていた・・・・というもの。
 詳しい話は直に聞けと言われる。ヘンドリック夫妻はマップ
発生クエスト:彼らのニワトリの中に何がある?
ヘンドリック夫妻
 たくさんのニワトリを飼っている。
 亭主のエルリン・ヘンドリックに話しかけると、選択肢がいくつか出る。今回は2−3−4で気前よく100G払ってベルジュリルをゲット
※ベルジュリルは武器強化アイテム。詳細はやり込み要素ページへ
マダルフとその仲間達
 ロイド司祭の奥さんや、一部の村人達から、今回の事件の犯人と目されているオーガの仲間。近づくと会話自動発生
 まずは話し合いを試みると、なんとマダルフ達の仲間も消えているという。そこで、マダルフ達は村を守るから、自分達と食べ物などの取引をしてもらえないかとロイド司祭に提案したいということで、主人公は成り行きで親善大使にwww
 今回の選択肢は1−1−2−2−1−2でマダルフの頼みを承諾して、ロイド司祭に報告に向かう。ロイド司祭は承諾して、自分が直接マダルフ達に話をしに行くと言って家を出ていく(EXP27500)。その直後にマダルフ達に話をしに行くと、ロイド司祭はまだ来ていないので、マダルフにはお礼を言われるだけ。ロイド司祭が来たあとでマダルフと話すと、彼はとても喜んでくれてお礼をくれる
発生クエスト:マダルフが村との取引を望む
レンジャーの小屋
 ウマル・ヒルにはメレラという「保護レンジャー」がいて、いつも人々を守ってくれているらしい。だが今回の騒動の折、メレラは姿を消したまま戻ってこない。マップのカーチェが、メレラの小屋から黒い大きな影が血の跡のような赤い線を引きずりながら出てくるのを見たと言っているので、真相を探るために小屋の中へ。
 小屋の中ではいくつかアイテムが手に入る場所があるが、大事なのは一番大きなテーブルと、ベッドルームの床(これは見落としやすいので注意)。
 大きなテーブルにはメレラの日記。これを手に入れるとEXP22500が入り、フィールドマップに「寺院の廃墟」が追加される。
 ベッドルームの床にはマジー・フェンタンからの手紙が落ちている。その他、棚などからアシッドアロー、ボルト・オブ・ライトニングなど
 メレラの日記とマジーからの手紙を読んだら、寺院の廃墟に向かうが、その前にウマル・ヒル全体の探索を終わらせておくこと
洞窟
 中はだだっ広いが、ぽつりと置かれた箱に注目。鍵がかかっているが、ローグでは開けられない。そのままふたを開けようとすると、箱はキラー・ミミックに変身して襲いかかってくる。
 キラー・ミミックは最初にホールドをかけてくるので、パーティーは少し離れた場所に待機、フリーダムの呪文をかけた1人が箱を開けに行き、キラー・ミミックが正体を現したら魔法の矢などで叩くと楽。倒せば箱は普通の宝箱になる。
キラー・ミミック:EXP3000
箱から
ミミックの血
ダイヤモンド
ダーツ+1×40
弾+1×40
ミミックの血を手に入れたら、マップのジャーミーンの家に戻るが、その前に洞窟の奥も探索すること
アンバーハルク×2:EXP4000×2
岩場から(TAB確認)
ショートソード+1
ボルト+1×40
アロー+1×40
他ノーマルアイテム
ゴールドなど
 
ゴーレム作成の顛末
 ジャーミーンにミミックの血を渡してEXP19250、イルブラサ+1
 その後オートイベントで、ジャーミーンは自信満々にゴーレムを完成させる。ところがゴーレムは言うことを聞かず、突然暴れだし、やむなく主人公達が倒すことに。
ストーンゴーレム:EXP8000
※ここではジャーミーンももちろん戦闘に加わるが、ジャーミーンがゴーレムを倒してしまうとEXPが入らないので注意すべしww
 ジャーミーンは、自分が思っていたほど賢くなかったことに思い至り、主人公達に感謝する。EXP21250
 そこに家の外でうろうろしていたダールが飛び込んできて、コレットの身を心配するが、ジャーミーンは、今でもダールが娘を思っていてくれるのならば、どうぞよろしく頼むと言うことになり、若い2人はめでたく手を取り合って出ていく。ジャーミーン自身も、自分のしたことを考えるために姿を消すので、ここでゆっくりと家中のお宝をいただくことが出来るw
レンジャー
 どうやらヴァリガーが雇ったレンジャーらしいが、彼はだいぶ慕われているらしい。近づくと自動会話発生で、選択肢は4つあるが、以外は全部戦闘になる
レンジャー×3
EXP3200×2
EXP5000×1 → こいつがフレイル+1を持っている
ここでレンジャー達を倒しても倒さなくても、ヴァリガーの小屋でのイベントに影響はないので、プレイスタイルでお好みでどうぞ(^^;
ヴァリガーの小屋
ヴァリガー・コルサラが潜伏している小屋。
中に入ると誰もいないが、奥の扉を開けるとヴァリガーがいて、自動会話発生。
ヴァリガーとの会話はとにかく選択肢が多いので、よく読んで間違えないように選択することw
今回のアデル嬢の選択は2−1−8−3
ヴァリガーと一緒に、スラム地区のプレイナー・スフィアに入ることを承諾する流れに
EXP9500
小屋の中からは、スピア+1、ジェムなど
ヴァリガーをトルゲリアスに引き渡したら
 ガバメント地区カウンシルのトルゲリアスとの約束は「生死に関わらずヴァリガーを連れてくること」なので、ヴァリガーと出会ったときに人殺しと決めつけて戦闘に持ち込むことも可能。ただし、ヴァリガーは仲間に出来るNPCなので、倒してもEXPはなし
ヴァリガーを殺すと、彼の死体が手に入るので、トルゲリアスの元まで持っていく
EXP11250
500G
名声−1
 イモエンのことを教えてくれるという約束だったが、結局「イレニカスと一緒にいるが、イレニカスは問題を起こし続けている」「イモエンも同じ状況なので居所は教えられない」「法を破ったものの処遇は変わらない」でおしまい。人一人の命と引き換えに出来るほどの情報は得られず、名声も下がり、さらにスラム地区のプレイナー・スフィアは攻略不可能になる。
 
 殺さずに仲間に入れた状態でトルゲリアスの元に連れて行くと、ヴァリガーは自分をカウルド・ウィザードに引き渡すつもりかと尋ねるが、今回はジャヘイラがいて「そんなことはしない」と否定。トルゲリアスは怒り、いずれ自分達に逆らった報いを受けさせると言い残して姿を消すので、ヴァリガーを生きたままトルゲリアスに引き渡すことは出来ない。


 ウマル・ヒルの小さな小屋に、その男はいた。トルゲリアスの言っていたような非道な殺人鬼ではなく、精悍な顔つきの、若きレンジャーだ。ヴァリガーの話によれば、トルゲリアスがヴァリガーを執拗に追い回すのは、スラム地区に現れたあの巨大な球体に関係しているのだそうだ。それを作ったのはコルサラ家の先祖のラヴォクという魔法使いで、あの球体、プレイナー・スフィアは、コルサラ家の血を引く人間にしか開けることが出来ないという。
 
「ラヴォクは悪魔のような存在だ。俺はあのグールのような男の命を終わらせる。だから協力してくれないか。」
 
 トルゲリアスが言っていたことは、自分達にとって都合のいいことだけだった。たとえばこの男を約束通り引き渡したとして、イモエンの居場所を素直に教えてくれるとは思えなくなった。ならば、このヴァリガーという男を信じて、プレイナー・スフィアの中に入ってみるのも悪くない。
 
「では少しだけアスカトラに戻ってみましょう。プレイナー・スフィアの中の様子を見て、それからこっちに戻ってくればそんなに時間はかからないはずだわ。」
 
 確かに大きなものではあるが、あれだけの広さの球体だ。探索にそんなに時間はかからないだろう。ウマル・ヒルの事件も気にはなるけど、名うての冒険者達が戻ってこないと言うことは、こちらもそれなりに装備を調えてから取りかからなければならないようだ。プレイナー・スフィアに少しだけ行ってみて、使えそうなものがあればもらってこよう。多少はこちらでの探索の足しになるだろう。この時私は、自分がどれほど大きな考え違いをしているか、まったく気づいていなかったのだ・・・。
 

 
  寺院の廃墟  
 
 プレイナー・スフィアは、まったくもって奇妙としか言いようのない代物だった。だが、それをつくったラヴォクという人物は、ヴァリガーの思っていたような人物ではなかった・・・。
 
プレイナー・スフィアクエストへ
 
「俺は何でも知っているつもりでいたんだがな・・・。思っていたより知らないことが多すぎたようだ・・・。」
 
 もっといろいろなことを知りたい、もっと世界を見たい、そう言ってヴァリガーは私達に同行を申し出てくれた。もちろん私は承諾した。なぜかとても・・・ヴァリガーと出会えたことが、とても・・・うれしかった・・・。
 
 ウマル・ヒルに戻ろうとした私達の元に、飛んでもない知らせが舞い込んだ。知らせの主は判事のバイランナ・イアヌリンで、アノメンの妹を殺した犯人が、やはりサエルクであったらしいということと、娘の仇を討とうと単身サエルクの屋敷に乗り込んだアノメンの父親が、返り討ちに遭ってしまったという内容だった。アノメンは、法に任せて妹の仇を討たなかった自分を責め、パーティーを飛び出した。今度こそサエルクを討ち果たすと言い残して・・・。そんなことをさせるわけにはいかない。せっかく騎士になれたのに、ここで怒りを抑えることが出来なければ、これからの人生を生きていくなんて出来やしない。
 アノメン固有クエストへ
 
 私達がサエルクの屋敷に飛び込んだときには、アノメンのメイスは血で真っ赤に染まり、そこかしこにサエルクの屋敷の見張り達が倒れていた。怒りに我を忘れたアノメンは、物音に驚いて出てきたサエルクの娘までも殺してしまった。結局アノメンは、自分の中の怒りを自分で制御することが出来ず、そのはけ口を復讐に求めているに過ぎない。仮にここでサエルクの一家を皆殺しにしたところで、彼の心の中には底知れぬ深い闇が広がっていくだけだ。その闇を克服するために協力すると説得を試みた。アノメンは「私を愛してくれているのか」そう何度も聞いてくる。愛しているのならば私の言うことを聞くというのだ。彼の人生を決めるのは彼自身だというのに。だが、今はとにかくこの場を収めなければならない。でも愛しているから旅に戻ろうと言ったあとで、何かひどく大きな嘘をついたような気持になった。判事の手紙を受け取ったときも、アノメンは私を罵った。私が法に任せるべきだと言ったからその通りにしたのに、こんなことになったと・・・。
 
 今回のことに限らず、アノメンは何かにつけて、自分を愛しているかと聞いてくる。何度も何度も、そのたびに同じ答を返しても、彼の心の中ではいつでも不安だけが募っているようだ。そして何につけても私の意見を聞いて、私の言うとおりにして、それで安心しているところがある。だから具体的な答を返さないと不機嫌になるし、しばらくするとまた同じ事を聞いてくるのだ。そんなアノメンと話をしていると、時々いらつく事がある。今までなら黙り込んでしまうところだけれど、今はそんなとき、アノメンとの会話を避けて、ヴァリガーと話をする事が多くなった。プレイナー・スフィアの一件以来、ずいぶんと明るい表情をするようになったヴァリガーと話しているのは楽しい。彼と話していると、よくカイヴァンを思い出す。いまごろどうしているのだろう・・・。
 
 最近時々思うことがある。もしかしたら私は、アノメンを愛してはいないんじゃないか、成り行きで一晩共に過ごしてしまったことは、大きな間違いではなかったのかと。
 
 思ったよりも戻るのが遅れてしまったウマル・ヒルだったが、そこでは驚くべき事実が待ちかまえていた。私達はあの奇妙な球体「プレイナー・スフィア」の中で、何週間も過ごしたと思っていたのだが、ロイド司祭に尋ねたところ、せいぜい数日程度しか過ぎていないというのだ。その数日の間に事態は何一つ変わっておらず、村人達の不安も限界まで来ているらしい。もはや一刻の猶予もない。この集落の北にある、今では廃墟となっている寺院に行かなくては。
 
「俺はここに残るよ。メレラの消息がわかるまで保護レンジャーを務めよう。考えたくはないが、メレラに万一のことがあった場合でも、俺ならレンジャー仲間にすぐ連絡がつく。かわりの保護レンジャーを見つけることも容易だろう。」
 
 ヴァリガーがそう言って、イムネスヴェイルの村に残ってくれることになった。ここまで一緒に過ごしてきて、ヴァリガーの人となりも、剣の腕もある程度わかってきたつもりだ。彼ならば心強い。でも、『お願いするわ』と言ったあとで、それを心のどこかで寂しがっている自分に気づいた。
 
「アデル、君はこのパーティーのリーダーだ。そんな顔をしないで、早いところこの騒動の原因を突き止めてきてくれ。俺はこの村を守りながら待っているよ。そして1日も早く、君の幼なじみを捜し出す旅に戻ろうじゃないか。」
 
 ヴァリガーはそう言って、優しく肩を叩いてくれた。自分がどんな顔をしていたのかを気にする余裕もなく、『気をつけてね』それだけを言って、私は残った仲間と共に寺院の廃墟を目指して歩き出した。言葉に出来ない、もどかしい思いを抱えたまま・・・。


寺院の廃墟外マップ
 
★マップ概要★
 ウマル・ヒルで、保護レンジャーメレラの日記を手に入れるとワールドマップに表示される。行方不明のメレラが向かったのがこの廃墟と聞いて、主人公達はメレラの捜索と事件の真相を求めてやってくることになる。マップ全体が薄暗く、そこかしこにシェード・ウルフやシャドウが潜んでいるので、闇雲に突撃しないこと。
 また、奥にある寺院の廃墟の地下には、仲間に出来るNPCマジー・フェンタンがいるが、彼女を助けるときに仲間に加えないとEXPが入らないので、そのあとどうするかはともかく、あらかじめパーティーメンバーの枠を空けておくことをオススメ
 
※ここはアスカトラではないので、カウルドウィザードに賄賂を支払ってない場合でも、メイジスペルが使用可能
攻略記事中、太字はマジックアイテム&お役立ちアイテムおよび重要事項、赤太字はクエストアイテム、青文字は本拠地クエストに関する情報
 
登場NPC:マジー → NPC一覧ページへ
≪寺院の廃墟≫
地区の入口
基本的にマップの端からならどこへでも移動可能だが、マップに入ったときにはここに出る。
シャドウ・シーフ
近づくと、悲痛な叫びを残して息絶える。助けることは不可能。死体から拾える日記を見ると、この男が「レリン」という名前で、メレラの小屋で見つかった手紙の差出人である「マジー・フェンタン」の仲間であったことがわかる。
死体から39G
アナス
ライカンスロープの姿で立っている。「仇は私が取る」と言い残して、の洞窟に消える。これは怪しいということで、マップを探索する前に、彼女を追って話しかけること。
洞窟
 中に入ると、のアナスが人間の姿に戻っている。近づくと「最後の食事くらい静かにとらせろ」的なことを言われるが、彼女の「ゴハン」は人間の男(^^;
 どう見てもアナスには不利な状況だが、ここで出る会話の選択肢は、どっちを選んでもアナスに話を聞く展開になり、今回の事件の黒幕が「東にある寺院の廃墟に住み着いたシェード・ロード」らしいことがわかる。
 その廃墟は元々アモーネイターに捧げられたもので、偉大なる予言者が埋葬されていたが、今ではシェード・ロードによって汚されている。シェード・ロードによってアナスの率いていたオオカミの群れは全滅し、さらに群れの死体はことごとくよみがえってシェード・ウルフにされてしまった。群れの仇を取る決意をしたアナスは、最後の食事で力をつけ、死ぬ覚悟でこれから出掛けようとするところだったと言うことらしい。話の途中で「1.(話を)続けて」と「2.お前の話は嘘だ」の選択肢は、を選べば話の続きが聞けるが、を選ぶとまた最初からアナスの説明が始まるので、を選んだ方が無難。
 話を聞いたあとに出る選択肢が3つ。はあくまでも事の発端をアナスと決めつけ、戦闘。は協力することになり、寺院の廃墟の前で待ち合わせることになる。アナスは食事を終えると元の姿に戻って立ち去るので、そのあと洞窟の中の木の幹と池の中のアイテムをいただくことが出来る。
 どちらもTABキーで確認するとかんたんに見つかる。
 入口左側の木の幹:ランダムでジェムなど
 洞窟奥の池:ゴールドネックレスなどのジュエリー類
シェードウルフ、シャドウの群れ
ほぼ無限湧き。能力値低下の攻撃がけっこうイタイので、早めに対処すること。対処の方法、攻略手順は下に記載。
シャドウ:EXP420×出てきた数
シェード・ウルフ:EXP500×出てきた数
シャドウ・フィーンド:EXP2000×出てきた数
壊れた窓
ポインタをあてると「こ」の字に変わる。最初にクリックすると説明文が出て、二回目にクリックすることでこの窓を動かすことが出来る。
◆説明文◆
この壊れた窓の磨かれたガラスが、暗くなりつつあるジェムの放つ弱い光を捕らえている。そうしたければ、ガラスが全ての光を反射するように整えることが出来る。
クリスタル
シャドウにとっては大敵の「光」を放つクリスタル。今は弱々しい光を放っているが、のガラスの角度を変えることで、明るい光を放つようになる。この光にあたるとシャドウ達は消えていくが、クリスタルの光で消えた分についてはEXPは入らないので、EXPを稼ぎたいなら、の壊れた窓を操作しないで、全部倒すこと(ただし、消耗はそれなりに激しいのでココロしてかかること)
階段
地下のアモーネイター寺院に降りるための階段
祭壇
アモーネイター寺院の祭壇だが、今ではシェード・ロードの玉座になっている。このマップ画面からは入ることが出来ず、から行ける地下寺院の最奥からしか上がってくることが出来ない。
マップからの出口
まで出ることが出来たら、このあたりからマップの外に出ることが可能なので、帰りは地下に戻らなくてもいい
石のくぼみ
Iの祭壇でのイベント後、一度マップ全体が切り替わり、未踏査と同じく黒く塗りつぶされた状態になる。メイジスペルレベル3のクレアヴォヤンスを唱えてマップを見渡せるようにしてからTABキーを押すと、ここがハイライトされる。ただ、この時点では中身を取り出すことが出来ない。ここはレンジャー本拠地クエストに関わる場所で、本拠地クエストが始まってから、とあるアイテムを手に入れることで中身が取れるようになるので、主人公がレンジャーでなければ特に気にしなくていい場所
※詳細はレンジャー本拠地クエストで解説
寺院の廃墟攻略手順
 ウマル・ヒルの変死事件を追ってやってきた主人公のパーティーは、の洞窟前で出会ったアナスから詳しい話を聞き、一連の事件の犯人がシェード・ロードであると確信、アナスに協力してシェード・ロードを倒すことになる。
1.アナスとの話が終わったら、洞窟内のアイテムをいただいてから(あとから戻ってくるのが面倒なので、ここでいただいておくべしw)外に出て東に向かう。どこに行ってもシャドウやシェード・ウルフが現れるだけなので、特に寄り道しなくてもOK。
2.に西側から真っ直ぐ近づくと、すぐにシャドウやシェードウルフの無限湧きが始まって前に進めなくなるので、画面矢印のように、出来るだけに近づかないように迂回して、のクリスタルの前に集合すること。この時にパーティー内のメイジがヘイストを覚えていれば、かけておくことをオススメ。
3.クリスタルの前ではアナスがシャドウ達と戦っている。すでに満身創痍の様子で、「これは罠だ、クリスタルの光を集めて仲間の仇をとってくれ」と言いながら息絶える。アナスを取り囲んだシャドウ達がパーティーに寄ってくるので、ある程度HPの高いキャラが一人での壊れた窓に近づき、クリックしてクリスタルに光を集める。他のメンバーはクリスタルの前に固まって、シャドウ達を撃退。
4.クリスタルの光が強くなると、光の中にいたシャドウ達はみんな勝手に消えるので、全員そこから動かず、光で消えなかったシャドウ達を全部倒す。
5.シャドウ達が全滅したら、治療などをすべて終わらせて体制を整えてから必ず通常セーヴをしての階段を下りる。
※能力値低下状態のキャラがいる場合、少し待っていれば消えるのでその間に治療を終わらせればOK


 一連の事件の犯人は、『シェード・ロード』だった!
 
 寺院の廃墟の近くにある洞穴で出会ったライカンスロープ『アナス』は、シェードウルフとなってしまった仲間の仇を取るために犠牲になった。私達はシェード・ロードの神殿に潜入し、この事件を調べるためにロイド司祭が以前依頼していたマジーという戦士を見つけて助け出した。だが・・・マジーの恋人パトリックは、残念ながらシェード・ロードの下僕にされてしまい、助けることは出来はなかった・・・。私達はシェード・ロードを討ち果たし、むりやり依り代とされていた、イムネスヴェイルの保護レンジャーメレラを解放することが出来た。命を救うことは出来なかったが、メレラはありがとうと涙を流して息絶えた。私達は、寺院の祭壇を清めて光を取り戻し、パトリックが塵のように消えたあとに残っていた鎧とハルバードをマジーに渡した。
 
「いいの?これは売ればいいお金になるわ。あなた達の旅の資金にしても・・・」
 
「いいえ、それはあなたのものよ。パトリックがいない今、あなたが彼の代わりに役立てて。」
 
「ありがとう、アデル・・・。」
 
 マジーの瞳から、涙が流れ落ちた。
 
 イムネスヴェイルの村に戻った私達はロイド司祭に一部始終を報告した。ロイド司祭はとても喜んでくれた。ヴァリガーの働きかけで、村の保護レンジャーは彼の仲間の一人が務めてくれることになり、私達はマジーと別れ、ヴァリガーと合流した。別れ際マジーは、自分の家がトレードミートにあるから、そこに寄ることがあれば来てくれと言った。トレードミートと言えば、シティゲートで頭を抱えていたブライアンという男が、ドルイドと町とのもめ事を解決してくれないかと言っていた場所だ。いずれ行くことになるだろう。だが、今は一度アスカトラに戻るつもりだ。私の心は今度こそはっきりと決まった。クレリックとして、もう一度最初から自分の人生を始めてみようと。
 
 忘れ去られた寺院・・・シェード・ロードに穢されていたあの薄暗い寺院は、本当はアモーネイターのものだった。人々に忘れ去られ、誰一人信仰する者がいなくなってしまった寺院は、荒れ果てていた・・・。アモーネイターを信仰するというわけではないけれど、あの寺院のありさまは、私の心の奥底を突いたような気がする。クレリックとして再出発したところで、自分に何が出来るのかなんてわからないけれど、ただ今は信仰の意味を深く考えてみよう、そう心に決めていた・・・。
 

 
  トレードミート  
 
「ばかばかしい!全くの茶番だ!」
 
 エドウィンが怒り出したのは、イムネスヴェイルの一件の報酬として、ロイド司祭が提示してくれたゴールドの報酬を私が断ったことに原因があるらしい。最初に約束してくれたとおり、魔法のかかった上等な革鎧をもらったので、その他にゴールドなんて最初からもらうつもりはなかった。それでなくてもあの村は、シェード・ロードのせいで物資が滞り、困窮している。これから何とかして村の再建を図らなければならないところだ。お金はそのために使ってほしいと私は考えたのだが・・・
 
「お前のような血筋の者に善行など似合わんと言いたいところだが、お前の養父の躾のせいだと思えばそれは仕方なかろう。だがな、あれだけの苦労をしたのは我々も同じなのだ。それを勝手に!」
 
 結局エドウィンは、自分の手を借りたかったら頭を下げに来いと言い残してパーティーを出ていってしまった。
 
「ふん・・・以前のようにウィザードすべてがイービルだとは言わないが、あの男は信用出来ないな。」
 
 ヴァリガーが忌々しそうに呟いた。私はエドウィンに頭を下げる気はない。正直なところ、彼と私の考えはあまりにも違いすぎると、以前から思っていた。今回のことだって、別に今いきなりエドウィンが腹を立てたわけではない。マジーにパトリックの形見を渡したときもそうだったし、私が過剰な報酬を断るたびに不機嫌そうにしていたことは、ずっと前から気づいていた。彼は強力なメイジではあるけれど、今は袂を分かったほうがいいと思う。でも、パーティーにメイジは必要だ。私は、以前ガバメント地区で助けたヤン・ヤンセンと言うシーフの元を訪ねた。彼はイリュージョニストとしての顔も持っている。カブについての蘊蓄を蕩蕩と述べ立てられるのは困りものだが、裏表のないノームだと思う。ヤンは私の申し出に喜んでくれて、たくさんの怪しげな道具をガチャガチャ言わせながら旅支度を調えてきてくれた。
 
「ヘルムはお前の入信を歓迎してくれている。今は奉仕の時だと思うのだが、お前はこれからどうするつもりだ?」
 
 アノメンが尋ねた。クレリックとなった今の私にとって、確かにアスカトラの寺院への奉仕も考えなければならないところだ。ヘルムのハイウォッチャー・オイシグは、私がクレリックになることを歓迎してくれた。が・・・それは単に「バールの子を手元に置いて監視できる」からに他ならないだろう。ヘルムを蔑ろにする気は毛頭無いが、私はまずトレードミートに出掛けてみようと思っている。フライディアンから話を聞いてから、ジャヘイラがとても気にしているからだ。ドルイドが町の人々ともめ事を起こすなど、普通なら考えられない。では、普通でないことが起っているのか、だとしたらそれは何なのか、フライディアンのあの困りようからして、あまり時間をおくことが出来ないのは確かだ。
 
 
「いったいどう言うことなの!?」
 
 トレードミートに着いて、最初にそう叫んだのはジャヘイラだった。私達はトレードミートに着くなり、動物に襲われた。市民軍の兵士達が勇敢に戦っていたが、すでに何人かが傷つき、片膝をつきながら必死で防戦している。相手が動物とは言え、人を襲っているとなればほっておくわけには行かない。不本意ながらも動物たちを殺し、傷ついた兵士達の治療を終えたとき、ジャヘイラがたまらず怒りだしたのだ。市民軍の隊長は私達の助太刀に感謝し、この騒動がドルイドのせいだと言われており、一人ドルイドが捕まっているとの情報をもたらしてくれた。そして、協力してくれるというのなら、まずは「ハイ・マーチャントのローガン・コプリス卿」を訪ねてくれとも。さっそく訪ねてみよう。ジャヘイラでなくても、こんな状況が普通でないことくらい理解できる。私達はさっそくコプリス卿の家を目指すことにした。


トレードミートマップ
 
★マップ概要★
 アスカトラのシティ・ゲート地区で、困っているブライアンから頼まれてやってくることになる町。アスカトラからやってくるとき、道中ほぼ必ず野盗に襲われるので注意。(特に強くないので戦闘で手こずるようなことはない)
 入るなり戦闘なので、ある程度の準備は必要。また、ここのメインクエストをクリアすると、ドルイドの本拠地クエスト開始のフラグが立つ。詳細は該当項に記載。
 また、ここではサブクエストも豊富で、中でもアスカトラのブリッジ地区で起きた皮剥ぎ事件の後日談とも言うべきクエストが起きたり、寺院の廃墟で助けたマジーの家があるなど、いろいろと見どころの多い町。
 この町は商業で発展を遂げた町なので、お店の数も多く、商品もなかなかの品揃え。ただし到着してすぐは利用できず、サブクエストを1つクリアする必要がある
※ここはアスカトラではないので、カウルドウィザードに賄賂を支払ってない場合でも、メイジスペルが使用可能
攻略記事中、太字はマジックアイテム&お役立ちアイテムおよび重要事項、赤太字はクエストアイテム、青文字は本拠地クエストに関する情報
マップ中、白小文字a〜cはトレードミート市場の商人。キミドリ数字1〜2は皮剥ぎ事件の後日談クエストで舞台となる場所
 
登場NPC:サーンド → NPC一覧ページへ
≪トレードミート≫
最初の位置
どこから来ても、この地区に入るとここに出る。一番最初にこの地区に来たときには、で動物達が暴れているのでいきなり戦闘。
動物達
門を守る市民軍兵士を襲っている動物達。ぼんやりしていると市民軍の兵士が倒されてしまうので、助太刀するならお早めに。
ワイルド・タイガー:EXP650
ヒュージ・スパイダー:EXP270
ダイアウルフ:EXP124
市民軍隊長
話しかけると、助太刀の感謝はされるが、今この町ではよそ者は歓迎されないから、助けてくれると言うことならば市長に話をしてみてくれと言われる。近辺にいるのはウィザードも含めて市民軍の兵士達
市長の家はマップ
キャラバンの商人のテント
気のいい行商人が御者と一緒にいる。話しかけると、今は売れる物がないと言われる。彼らから品物を買うことが出来るのは、にいるジンから受けられるクエストをクリアしてから。
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ジンのテント
カーン・ザーラーを筆頭に、数人のジンがいる。話しかけると、自分達のために一仕事してくれれば、この町からさっさと消えてやると言われる。
 カーン・ザーラーによれば、彼らはカリムシャンからやって来たダオ族のジンであり、イタフィアというラクシャサを探している、姿形を変えるのが実にうまいイタフィアだが、やっとこのあたりにいるという情報を掴んだ。だが相変わらずしっぽを掴ませないので、トレードミートの商売を乗っ取り、人間達がイタフィアを見つけてくるように仕向けている・・・つもりらしい(^^;
 イタフィアは、ドルイドの森という場所に潜んでいるが、その姿はポーション売りの老婆。ここでクエストを受けてしまうとイタフィアは主人公達からジンの匂いをかぎ取り、即戦闘となるのでポーションが買えなくなってしまう。トレードミートで買物が出来ない以上、イタフィアのポーション屋はそこそこ役に立つので、この地区に来てすぐにはここのテントに入らず、真っ直ぐ市長の家に向かうことをオススメ。
 ただし、この時点でトレードミートで買物が出来るのはこのジンからだけなので、会話の選択肢でイタフィアのことに触れず、売り物を見せてくれと言うと買うことが出来る。ただし高い( ̄▽ ̄;
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 ジンは最初に自分がイタフィアを探しているという話はするが、こちらでその話を聞いて「何とかする」と請け負わない限り、ジンとの取引に関するクエストは発生しないので、このあとイタフィアのところに行っても、まだ買物は可能。
 ただし、クエストを請け負わずにドルイドの森でアドラサのイリュージョンを見破って倒した場合でも、イタフィアの首を持った状態でカーン・ザーラーに話しかけると、ジン達はイタフィアの首を受け取ってお礼をくれるが、そのまま立ち去ってしまうので、ここでの買物は出来ない。
イタフィアの首を差し出してEXP10000
シミター+2:「ラシャッド・タロン」
ジン達はここでさっさと立ち去るので、次はローガン・コプリス卿の家内部にいるギルド長のブシャに報告するのを忘れずに
ティリスの母
マップに住んでいるティリスの母親。のジンのクエストをクリアしてテントを出てくると現れる。息子を助けてほしいのでぜひ家に来てくれと言って去っていく。
このクエストが、アスカトラブリッジ地区での皮剥ぎ事件の後日談なので、ぜひ行って決着をつけることをオススメ。
キャラバンの隊長のテント
特に売り物はなく、ジンのせいでキャラバンの動きが取れないと嘆いている
占い師の一家
女房が占い屋、亭主が商人らしいが商品の販売はしていない。女房に話しかけると、10Gで主人公のことを占ってもらえるが、彼女の能力を遙かに超えているらしい主人公の運命を覗き込んでしまったらしく、もうこれ以上は占えないと言われる。
市長の家
ローガン・コプリス卿の家。
テンプル・オブ・ウォーキーン
ウォーキーンの寺院。
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アリバッカー家
市長の家で近づいて来たアリバッカー家の当主が住んでいる家。
ティリスの家
で登場した女性の家。中に入ると、一番奥にティリスがいるので話を聞いてあげること。
鍛冶屋
ここでも町に来たばかりのころは何も売ってもらえない
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噴水
動物事件とジンとの取引をどちらもクリアすると、ここにパーテイーの銅像が建つが、名前が刻まれるのは主人公のみで、他のメンバーは「○○の後に続きし者」としか出ない( ̄▽ ̄;
ニーバー
バルダーズゲートシリーズ名物!(迷物??)しつこい男第2弾!
バルダーズゲート1ナシュケルにいたあのしつこい男が帰ってきた!?
というわけではなく、全くの別人だがもしかしたら兄弟かも知れないと思うほど、行動も名前もそっくりww
たいていの場合ここで遭遇するが、たまに東門(マップ近辺)のあたりをうろうろしていることもあるので、パーティーが外に出ると動き出す可能性あり
ただし、こいつはナシュケルのヌーバーほどの根性はなく、17回話しかけたところで弾+2を5個くれて立ち去る。EXP1000
※ちなみにナシュケルのヌーバーには、32回ほど話しかけられましたww
フェンタン家
寺院の廃墟地下マップで助け出した、マジー・フェンタンの家。中に入るとマジーがいるが、仲間にするつもりがなければ特に訪問する必要のない家。
トレードミートの墓所
アリバッカー家とルラソル家の争いのために、主人公が送り込まれる場所。中は石棺が1つあるのみで、アイテム類が取れる場所は何もない
スケルトンウォーリアー×2:EXP4000×2
ツーハンデッドソード+1×2
マントル・オブ・ウォーキーン
このアイテムを墓から持ち出したあとの顛末については、マップ市長の家の詳細ページへ
ルラソル家
市長の家で近づいて来たルラソル家の当主が住んでいる家。
ヴィアトリの酒場
最初に中に入ったときは、いきなり「バールの子が!?」と叫ばれてひやり。叫んだヴィーガングという男は、こちらからの問いかけには答えずあっという間に姿を消す。この男の正体は、完結編のスロウン・オブ・バール(ToB)で判明
アイテム販売などはない。部屋は貴族級まで
ミストレス・ジャンヌのテント
娼館。ジンとの一件でこちらも煽りを食らっているので、解決してから訪問すると喜んでくれる。ついでに居座っている大風呂敷の戦士に話しかけて立ち去らせると、女の子からも感謝されるww
a・b・c
トレードミート市場の商人達
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※ここに昼間来ると、哲学者同士の情けない争いが見られる。ただし、最後は流血沙汰なので、あほらしいが笑えない一面も
1・2
皮剥ぎ事件のその後
マップでジンとの取引クエストをクリアした後で受けられる、ティリスの手助けで舞台となる場所


 高位のドルイドだというサーンドという男を、私達は牢から救い出した。もっとも、コプリス卿は彼に危害を加える気は毛頭無く、保護のために一時牢に入れていたに過ぎない。サーンドに協力して、この事件の捜査をすることになった私達だったが、これから行くのは森の中、あまりにも多人数になると動きが鈍くなるというヴァリガーの提案で、ヴァリガー本人が一度パーティーを外れることになった。私達が事件のために動いている間、ヴァリガーは市民軍に協力し、出来る限り動物たちを傷つけずに追い払うことを考えると言ってくれた。動物達が相手なら、サーンドかジャヘイラでもいいかもしれなかったが、トレードミートの人々は今のところドルイドを信用していない。
 
「俺はレンジャーだからな。ドルイドを信じていなくとも、レンジャーなら動物を手なずけるにはもってこいだと、まあ市民軍の連中は考えているらしいよ。」
 
 こんなとき、ヴァリガーは必ず自分から動いてくれる。それほど人当たりがいいとも思えないのだが、市民軍の兵士達はみんなヴァリガーに悪い感情を持っていないようだ。そんな打ち合わせをしている最中にも、動物たちがやってきては市民軍と戦闘を繰り広げていると兵士が駆け込んでくる。
 
「のんびりしてもいられないようだ、君達は早く事の真相を見極めてくれ。」
 
 ヴァリガーはそう言って兵士と共に外に出ていった。私達も出掛けなければならない。サーンドが言っていた「ドルイドの森」へ
 

 
  ドルイドの森  
 
 もう少し鬱蒼とした森を想像していたのだが、思っていたよりその森は開けていた。歩く程度の道は確保されている。ドルイド達が、自然を壊さない程度に道を作ったりしたのだろうか。そんなことを考えながら歩いていた私達の前に、突然1人の男が立ちはだかった。サーンドは彼を見て「パウデン!」と叫んだ。知り合いらしい。ここはサーンドに任せよう。
 
 2人のやりとりを聞いていて驚いた。この森を今支配しているのは「ファルドーン」というシャドー・ドルイドだという。まさか・・・クロークウッドの奥にいた、あのファルドーン!?
 
 パウデンの話では、彼女は森と結びついたという。森を守るためとはいえ、森から力を搾取するなど許されることではないのではないか・・・。自分の信念のためには手段を選ばないらしい「ファルドーン」は、やはりあの時出会ったあの少女なのだろう。だとすると、いささか厄介かも知れない。
 
 パウデンが去ったあと、サーンドにファルドーンの話をした。おそらくは説得の余地はないだろうと・・・。


ドルイドの森マップ
 
★マップ概要★
 トレードミート市長の家の地下で、サーンドから話を聞くとワールドマップに追加されるマップ。見るべき場所はそれほどないが、道が入りくんでいてパッと見ただけでは迷いやすいので注意。行き止まりに見える場所でも岩の陰を通れたり、逆にまっすぐ行けそうな場所でも間の草地や沼が通れなかったりすることも。慎重に進まないといきなりトロルに出くわしたりする。ここはドルイドの本拠地クエスト開始場所。詳細は本拠地クエスト掲載時に記載。
 トロルはとどめを刺すときに必ず火か酸がないとだめなので、ワンド・オブ・ファイアーや、ソード・オブ・フレーム、またはアロー・オブ・ファイアー、アシッドアローなどを準備すべし。
※ここはアスカトラではないので、カウルドウィザードに賄賂を支払ってない場合でも、メイジスペルが使用可能
攻略記事中、太字はマジックアイテム&お役立ちアイテムおよび重要事項、赤太字はクエストアイテム、青文字は本拠地クエストに関する情報
 
登場NPC:なし
≪ドルイドの森≫
最初の位置
このマップに入ると最初にここに出る
パウデン
ドルイド。パーティーに敵対はせず、森が今どういう状況にあるかを教えてくれる。彼によると、この森は今、シャドー・ドルイドのファルドーンという女が支配しており、彼女は自分と森を結びつけることで森から力を搾取しているらしい。彼女にかなう者は誰もいず、みんな言うなりになっているとのこと。そして、このあとで会うドルイド達は、好意的ではないから気をつけろと言うことを言って立ち去る
※ファルドーンは、バルダーズゲート1のクロークウッドにいたシャドー・ドルイド。あの時も極端な思想の持ち主だったが、さらに磨きがかかったらしい( ̄▽ ̄;
トロール
1〜2匹現れる。もう少し先で現れることもある。火か酸がないととどめを刺せないので注意。
EXP1400×1〜2
トロール
ここでは3匹。後ろにあるトロルの巣の護衛かも( ̄▽ ̄;
EXP1400×3
トロールの巣
巣と言うだけあって、中にはトロルがたくさんいる。入ってすぐに現れるトロールを倒すことに手間取っていると、奥からもワラワラと出てくるので、あまり突っ込まず、遠距離で攻撃しておびき寄せた方が○
トロール4匹:EXP1400×4
スペクトラルトロール:EXP3500
スピリットトロール:EXP12000
 
室内にアイテムのある場所が2ヶ所(要TAB確認)
手前の場所
ブレーサー・オブ・アーチェリー
421G
 
奥の場所
スピア・オブ・ユニコーン+2
ジェムなど
トロール
1匹の時と2〜3匹出たときがあったので、ランダムの可能性あり
EXPは同じ。ナオ、体の色が違うトロルもたまに出てくるが、火か酸が必要なのは同じ
シャドー・ドルイドvsトロール
シャドー・ドルイド達がトロールと戦っている。最初はトロールだけが敵対しているが、加勢したところでトロールが倒れれば次はこっちを襲ってくるので、最初から全部相手にするつもりでかかることw
トロール×4:EXP1400×4
ドルイド:EXP2000
ファイター×2:EXP2000×2
メイジ:EXP974
ファイター達の荷物からはアロー+1、アロー・オブ・ファイアーーなど
※なお、に進むとまた戦闘なので、ここでの戦いが終わったら、いったん体勢を整えてから先に進むこと
シャドー・ドルイド
カイランド・リンドというシャドー・ドルイドが、仲間を引き連れて襲ってくる。ところが、仲間がやられて形勢不利になると『精一杯戦ったので森を守る仕事に戻る』というようなことを言いながら立ち去ろうとする。自分だけ逃げようとは人として最低なので、叩っ斬ってあげましょう( ̄▽ ̄;
カイランド・リンド:EXP4000
シャドー・ドルイド×2:EXP4000と2000
トロール
普通のトロールと、体が濃い緑色のトロールが出る。ここに降りる道がわかりにくいので、先にサンクチュアリを唱えたクレリックをひとり用意し、AIを切った状態でこのあたりをクリックさせると、下りて行く道がわかる
いきなりなだれ込むとけっこう苦戦するので、慎重にw
オーガの塔
中の荷物の中にベルム+2
ここは、リミテッド・ウィッシュという呪文を使って出来る冒険で来ることになる場所なので、その呪文を手に入れていなければアイテム以外何もない場所
アドラサの家
アドラサという老婆がポーションを売っている。実はこいつはラクシャサという種族で、トレードミートのテントにいる、カーン・ザーラーからクエストを受ける前までは、ここで買物が出来るが、パーティーの中にヤンがいると、彼はアドラサのかけたイリュージョンを見破ってしまうので、買物の前に戦闘になってしまう。
ここで買物をしたい、または中の様子を取りあえず探りたい場合、ヤンだけを建物の外に置いて、残りのパーティーで中に入れば、普通に買物が出来る
品揃えはこちら
 
また、家の中の箱からアイテム(誰もいなくなってから悠々といただくのがいいかもw)
アロー・オブ・ファイアー×40
アシッドアロー×40
ボルト・オブ・バイティング×40
ボルト・オブ・ライトニング×40
ゴールド
 
戦闘になった場合
アドラサ=イタフィア:EXP15000
プルーフ・アゲンスト・ポイズンのペリアプト
イタフィアの首
サーダト:EXP3000
クレリックズスタッフ+3
ジャラール:EXP3000
※サーダトとジャラールは、イタフィアの息子らしい
 
イタフィアの首は、トレードミートのジンのテントに持っていって、カーン・ザーラーに渡すこと。EXPなどはトレードミートに記載
シャドー・ドルイド
ダロクというシャドー・ドルイドが、仲間と共に待ちかまえている。即戦闘。
ダロク:EXP3000
フレイムタン+1
クラブ+2:ナッシャー
信奉者:EXP6000
プロテクション・フロム・コールド(汎用)
シャドー・ドルイド:EXP2000
ドルイドの森内部
ドルイドの森内部
a:出入口
外マップから入るとここに出る
b:ファルドーン
話しかけると、ものすごく挑発されるが、ここでは彼女に戦いを挑むことが出来るのはドルイドのみなので、主人公がドルイドでない場合、パーティー内にジャヘイラ、サーンドのどちらかがいれば、彼らが挑戦することになる。もしも誰もいない場合、このクエストは詰みになってしまうので、ここに来る前に最低1人のドルイドは入れておくこと。
c:闘技場
ファルドーンへの挑戦が決まると、挑戦者はすべてのアイテムを床に置き、ここに入る。会話の前に呪文をかけておいても消えるので、呪文はこの中に入ってからかけること。
入ると即戦闘になるので、事前にかける呪文をクイックスロットに入れておき、ボタン1つで発動できるようにしておくのをオススメ。なお、この中へはこのイベントでしか入れないので、中で戦っているパーティーキャラが負傷しても、外から回復呪文を投げることは不可能。
『森と結びついた』と言うだけあって、ファルドーンの強さは反則的なので、敵を弱体化する呪文や、アイアンスキンなどの自己強化呪文を覚えておくのがいいかも。
ファルドーンへの挑戦
今回の攻略では、サーンドが弱くて話にならなかったので、ジャヘイラを出し、まずはファルドーンにミスキャストマジックかインセクトプラーグをかけて、自分はアイアンスキンで強化、フレイムブレードで出来る限り攻撃してファルドーンのHPを減らし、途中で変身してトドメを差すという戦法で、やっとのことで勝利( ̄▽ ̄;
 
サーンドで勝利することにこだわりたい場合は、トレードミートで合流してから、先にこなせるクエストをこなしたり、サーンドの固有クエストを先にやったりしてレベルを上げないと厳しい。
 
ファルドーンを倒すと、の場所には『チャレンジ・マスター』が立ち、グレート・ドルイドの代理を務めることになる。主人公がドルイドの場合、ここで本拠地クエストが開始するが、グレート・ドルイドに挑戦できるのはレベル14以降なので、それまでは森の精霊から仕事を請け負うことになる
 
ファルドーン:EXP14000
チャレンジマスターからスタッフ・オブ・サンダーアンドライトニング
トレードミートに戻り、ローガン・コプリス卿に報告してEXP各キャラごとに18000
2000G
 
このクエストをクリアしたあとに、コプリス卿の家内部にいるギルド長のブシャに話しかけると、ジンとの取引の話が聞ける
サーンド
トレードミートの市長の家でサーンドを仲間にしなかった場合、ここに現れる


 思った通り、そこにいたのはあのファルドーンだった。だが、森と結びつくことで強大な力を得た彼女は私達を見下し、せせら笑った。その姿からは、あの時のひたすらに森を守るという信念を貫こうとしていた、真摯な少女の面影はなかった。サーンドが何か言うより早く、ジャヘイラが怒りだしてファルドーンに挑戦した。もちろん私は止めなかったし、止める権利もなかった。私達に出来ることは、ただ1つ、見届けること・・・。
 
 長く苦しい戦いだった。力では明らかにファルドーンが勝っていただろう。実際ファルドーンは自信満々だった。そしてその慢心が彼女の命取りになった。ブラックベアに変身したジャヘイラの鋭い爪によってその喉が引き裂かれ、ファルドーンは倒れた。そして2度と動くことはなかった・・・。変身を解いたジャヘイラの顔に、勝利の笑みはなかった。
 
「この森はこれからが大変よ。この女との結びつきで、大きな被害を被っている・・・。でも私達に出来ることはもうないわ。あとはこの地のドルイド達に任せましょう。」
 
 硬い表情のままジャヘイラはそう言って、ファルドーンの骸に背を向けた。サーンドはジャヘイラの健闘をたたえ、ローガン・コプリス卿に報告するために、私達と共にトレードミートに戻ることになった。トレードミートはどうなっているだろう。ヴァリガー達は動物達をうまくあしらっているだろうか・・・。でもいまごろはもう、動物達が襲ってこなくなっているに違いない。そう考えると、少し安心した。でもなぜ安心したのか、よくわからなかった・・・。
 
 トレードミートへ戻った私達は、市長と市民から大歓迎を受けた。そしてなんと、以前訪ねたときはろくな挨拶もしてくれなかったギルドの長であるブシャから、この町の商売を乗っ取っているジンを何とかしてくれと頼まれたのだ。ジンのテントを訪ねた私達に、彼らのリーダー格らしいカーン・ザーラーは、とある取引を持ちかけてきた。彼らはどうやら、彼らの町の犯罪者を追いかけてここまで来たらしいのだが、なかなか足取りがつかめない。そこでこの町の商売を乗っ取り、返してほしければその犯罪者をつかまえてくるように要求していたというのだ。が、そんな話はブシャ達にはまったく伝わっていない。せっかく動物達の問題が解決しても、元通りの商取引が行われるようにならなければ、この町が元に戻ったとは言えない。私達はジン達が探している「イタフィア」という名前の「ラクシャサ」を探しに出掛けた。
 
 トレードミートマップEジンのテント
 ドルイドの森Kアドラサの家
 
 まさかあのおばあさんがラクシャサだったとは・・・。驚いたことに、殺した途端に老婆の姿は消え、虎の顔をしたラクシャサの姿になっていた。私達は首を持ち帰ってジンに渡した。ジンは喜んで私達に報酬をくれて、仲間と共にさっさと姿を消した。おかげでトレードミートの市場には活気が戻り、市場の商人達からも歓迎を受けた私達は、めずらしい品物を安く買うことが出来るようになった。そこに年配の女性がやって来て、ぜひ息子を助けてくれないかと言いだした。私達はまるで物語の英雄のように思われているらしい。あまり持ち上げられるのも困るが、出来ることがあるなら手助けしたい。女性の家に案内してもらい、息子の話を聞いているうちに、俄然闘志が湧いてきた。アスカトラブリッジ地区で私達が取り逃がした皮剥ぎ事件の犯人が、どうやらこの町に潜伏しているらしい。今度こそ捕まえてやる!
 
 ティリスの恋人を救え!
 
 ついに私達は、あの時の犯人レジーク・ハイズマンと、その仲間であるスキンダンサーを殺した。ティリスの恋人を無事助け出し、若者達は幸せになることが出来た。これでやっとアスカトラに帰って、寺院への奉仕を考えることが出来る。アノメンがブツブツとぼやき始める前にアスカトラに帰ろうとしたのだが、私達に対するトレードミートの市民達の感謝の気持ちは、私達が想像していたより遥かに大きかったようだ。
 
「君達をぜひトレードミートの名士達に紹介させてくれ。そのためのパーティーを企画しているんだ。もう少し滞在してくれるな。それと、市民達が君達の銅像を建立するそうだ。ぜひ見に行ってくれ。」
 
 ローガン・コプリス卿のこの言葉を無視するわけには行かなかった。私達は盛大なパーティーの席でトレードミートの名士達に紹介された。パーティーが終わった頃、どうやらこの町の名士達の中でもかなりの有力者らしいルラソル家とアリバッカー家の当主がそれぞれ自分達の家に招待したいと言ってきた。その様子を見ていたローガン・コプリス卿は「あまり関わらない方がいいが、君達の判断に任せる」と、複雑な表情で言った。
 
 順番に訪ねようと、私達は軽い気持でルラソル家に先に行ったのだが、どうも考えが甘かったらしい。ルラソル家の女当主から持ちかけられた相談は、この町の『創始者の一族』がルラソル家であることを証明するために一肌脱いでほしいというものだった。
 
 マップI市長の家詳細ページの『名家の争いの顛末』
 
 醜い争いを終わらせるために、私達は『証拠の品』をコプリス卿に渡した。ルラソル家もアリバッカー家も手のひらを返して私達を罵ったが、もう気にすることはなかった。今度こそ私達は腰を上げた。自分達の姿をした銅像を面映ゆい思いで見上げ、コプリス卿に別れを告げて、アスカトラに戻ることにした。するとサーンドが、自分も一緒に行くと言い出した。なんと彼の家がウォーキーンズプロムナードにあり、ずっと帰ってないというのだ。そこで私達は全員でアスカトラに帰った。まさかあんなことが起きるとは予測もしていなかったのだが・・・。
 
 サーンドの固有クエスト
 
 サーンドは一度結婚していたのだが、自然に仕えるという名目で離婚していたらしい。だが事の次第を聞いた限りでは、非はサーンドにあるような気がする。高位のドルイド以前に、一人前の男としての責任感が欠けているように思えたのだ。彼は私達の協力で無事子供を取り戻したけれど、どうかその子がドルイド達の手によって真っ直ぐに育ちますようにと願わずにはいられない。
 

 
 
「これでやっと15,000ゴールドかぁ・・・」
 
 トレードミートから戻って、私達はコパーコロネットに来ていた。ローガン・コプリス卿からの謝礼、ギルド長ブシャからの謝礼、それにあちこちで見つけた高価なアイテムを全て売り払っても、ゲイラン・ベールとの約束である20,000ゴールドには届かない・・・。
 
「仕方ないわ。飲まず食わずというわけにはいかなかったのだし、それに、あまり胡散臭い仕事を受けるのは、あなたとしても気分がよくないでしょうからね。」
 
 それを言うならジャヘイラのほうがよほど仕事の内容や依頼主を気にしていたと思うのだが、それは言わないでおいた。確かに、明らかな殺しや盗みには関わりたくはない。そう考えると、ここまでお金が集まったのが不思議なくらいだ。
 
「ここでこうしていても仕方ない。仕事を探してもう少し町の中を歩いてみようか。」
 
 ヴァリガーがそう言った時
 
「ねえ、私を助けてくれない?」
 
 そう声をかけてきた女がいた。見ればまだ若い。私と同じか、少し下くらいだろうか。
 
「助けがいるの?」
 
 そう尋ねた私にその女は言った。
 
「そうよ!助けてほしいの。今まであなた達みたいな人をたくさん助けてきたのよ。今度は私を助けてくれてもいいでしょう?」
 
「あなた達みたいな?それはどういう意味かしらね。」
 
 ジャヘイラがむっとした顔で尋ね返したが、その女はけろりとしてこう言った。
 
「あなた達みたいな人よ。こんなところで貧しい暮らしをしている人達を、私はたくさん助けてきたの。」
 
 どうやらこの女は、自分がどれほど相手に対して失礼なことを言っているのかわかってないらしい。なかなか上等な服を着ているところを見ると、おそらくは裕福な家のお嬢さまなのだろう。私も気分はよくなかったが、まずは話だけでも聞いてみようか。
 
「どう言うことなのか聞かせてくれる?」
 
 その女は名をナリアと言い、デアルニス家の娘だと言うことだった。そのデアルニス家の領地が何者かに襲われているので、助けてほしいと言うのだ。彼女がどんなに失礼なことを言ったとしても、ほっといていいこととは思えない。では行ってみようと言うと、ナリアは喜んで私達の持つ地図にデアルニス家の領地の場所を記し、そして領地を救ってくれれば報酬も出すと約束してくれた。そして私達に同行したいと言ったのだが、それは断った。道々先ほどのような物言いで話しかけられたのでは、私より先にジャヘイラが怒り出すだろう。
 
「ふん・・・世の中には助ける価値がない者もいるのだが・・・今はそんな場合ではないな。仕方あるまい。」
 
 これも一応人助けにはなることだが、アノメンが珍しく乗り気でないらしい。だが確かにそんな場合ではないのだ。ナリアの様子からして彼女の家の領地は大分緊迫した様子らしい。その報酬がいくらであろうと、私は行くつもりでいる。
 
 
 翌日、デアルニス・キープへと向かうために私達がコパー・コロネットから出た時、突然物陰からすーっと現れたシーフがいた。まるで何もない暗闇から抜け出てきたようで、朝だというのに背中を冷たいものが流れていく。そのシーフはヴァレンという女で、自分の女主人が私達と話がしたいと言っているという。その理由を聞いても答えない。ただ、それが私達にとって必ず得になると言うことと、詳しい話は夜、グレイヴヤードに来てくれれば話すと言うことらしい。夜の墓場になど行きたくはないが、そんなところで話をしたいと言ってくるということは、相手もよほど後ろ暗いところがあるのだろう。行けたら行くと、曖昧に返事をしておいた。ヴァレンは現れた時と同じように、暗がりにすーっと消えていった。よほど腕のいいシーフなのか、まるで本当にそこから姿を消したようにしか見えなかった。
 
「あ、いたいた!」
 
 いきなり後ろで叫ばれ、私達は一様に驚いて振り返った。声の主はゲイラン・ベールの甥っ子だという少年だったのだが、私達よりも、振り向かれた当人のほうが驚いて私達を見ている。
 
「な、なんだよ?僕はあんた達にいい話を持ってきてやったんだぞ?そんな顔をしなくてもいいじゃないか。」
 
「いい話?」
 
「そうだよ。おじちゃんが呼んでるんだ。『話を進める前』に必ず来いってさ。」
 
「・・・そう。そして私達が行かないと、あなたがお小遣いをもらえないというわけね。」
 
「そうだよ。へぇ、戦士のねぇちゃん頭いいな。クレリックになったみたいだけど、やっぱり呪文を使えるようになると頭よくなるのか?」
 
「さあね。それじゃあなたのおじさんに、すぐに行くからと伝えて。」
 
 
「・・・あの小僧、計ったように現れるとは、気に入らんな。」
 
 少年が去ったあと、忌々しそうにそう呟いたのはアノメンだった。
 
「そりゃ私達は、シャドウシーフから監視されているもの。もっとも、どうやらその対抗勢力からも監視されているようだけど。仕方ないわ。とにかく、ゲイラン・ベールのところに行きましょう。まずは話を聞かないとね。」
 
 ゲイラン・ベールの家はコパーコロネットからそう遠くない。歩き出そうとしたが、ジャヘイラが動かないのに気づいた。
 
「ジャヘイラ、どうしたの?」
 
 ジャヘイラはハッとして顔を上げ、『何でもないわ』そう言って笑ったが、笑顔がどこかぎこちない。この間ダーミンと会ってから、ジャヘイラはいつも何か考えている。声をかけても『大丈夫よ』と言う言葉しか返ってこない。心配になる・・・。
 
 
「よぉ、来たな。朗報だぜ。」
 
 ゲイラン・ベールは、私達が彼の家に入った途端にそう切り出した。
 
「あんたの幼なじみを捜す費用だがな、15,000ゴールドでいいってことになったのさ。」
 
「・・・どういうこと?大安売りをしてくれるってわけでもなさそうだけど。」
 
「さぁてね。せっかくまけてくれるって言うんだから、俺があんたならこの機会を逃さないがな。で、金はあるのか?あるなら預かるぞ。」
 
「それはそうだけど、こっちも手持ちをあなたに渡したら、今日の夜食べるものも買えなくなってしまうわ。だいたい20,000ゴールド貯まるまでは待てるって話だったんだから、もう少しくらい待ってくれてもいいじゃないの。」
 
 ゲイラン・ベールは一瞬忌々しそうな顔で私を睨んだが、すぐにいつもの狡猾そうな笑みに戻って言った。
 
「まあそれもそうだな。だが、この組織は気紛れでね。相手の気が変わらないうちに行動しておいたほうがいいぜ。これは俺からの忠告だ。」
 
「わかった。あなたに15,000ゴールド渡しても私達が旅をするのに困らない程度のお金が貯まったら、戻ってくるわ。」
 
 やはり、さっきのヴァレンという薄気味悪い女が現れることを、シャドウシーフは予期していたということだ。あの女の主人というのは、おそらくあの薄気味悪い対抗組織のリーダーか・・・。ヴァンパイアを手先に使うような得体の知れない連中と関わり合うのはごめんだが、筋は通しておくべきだろう。でもまずはデアルニス・キープに行こう。ナリアは『私の家が何者かに襲われている』と言っていたが、その正体を知らないわけではなさそうだった。今頃気を揉んでいるだろう。
 
「あの、アデルよ、大変申し訳ないのだがなあ・・・。」
 
 やっと出発できると思ったら、そこでおずおずと口を開いたのはヤンだ。さっきゲイラン・ベールの家に行く途中に、ヤンは自分の家に戻ったのだが、何でもカブの栽培について家族会議が開かれるらしいので、そちらに出席しなければならないというのだ。
 
「カブだと!?これから邪悪な者達との戦いが待っているというのに、何がカブだ!」
 
 アノメンが怒鳴った。
 
「あんたにそんな言い方をする権利はないだろう。あんたにとって正義が大事なように、ヤンにとってはカブが大事なのさ。」
 
 ヴァリガーが言った。
 
「わ、わ、私の正義とカブを同列に扱うつもりか!」
 
 かんかんに怒るアノメンと、呆れたように肩をすくめるヤンとヴァリガーの対照的なことと言ったら!
 
 ヤンがカブに対して凄まじいこだわりを持っていることはわかる。気にしないで家族会議に出席してくれと言って、私達はヤンと別れた。それからデアルニス・キープへ向かう道すがら、アノメンはずっとぶつぶつと言っている。でも、そんなアノメンの怒りも吹っ飛ばしてしまうような出来事が起きたのは、デアルニス・キープを目指してアスカトラを出た翌日の朝のことだった。
 
 安全そうな森の入口でキャンプを張ったのだが、朝起きると、ジャヘイラがいない。昨夜は確かに一緒のテントで寝たはずなのに、いつの間にか荷物をまとめて出ていったらしい。ジャヘイラに預けていたポーションやスクロールのケースが私の枕元においてある。どこに行ったのか。探しに行こうにも手がかりすら見つからない。ずっと悩んでいたのはわかっていたのに、私は何も力になれなかった。
 
「おお、そこのお嬢さん、また会ったのぉ。」
 
 見ると1人の老人が歩いてくる。この顔は・・・
 
「あ、あなたは!?」
 
「ほっほっほ。わしゃターミンスエルと言う者だがな、こんなものが風に飛ばされそうになっておったのでな。」
 
 ターミンスエル?この老人はあのエルミンスターじゃないか。もっとも本物かどうかはなんとも言えないが。ソードコーストを旅している間、ちょこちょこと現れては私達をからかうかのようなことばかり言ってさっさと姿を消していた。その『自称』ターミンスエル老人は私に紙切れを握らせた。
 
「本当に大事なものはなくしてほしくないからのぉ。」
 
 そう言って、老人は去っていった。こんなところに都合よく現れると言うことは、あの老人は、私達が殺したガルヴァリーの一味なのだろうか。でもそのわりには1人で来て1人で去っていった・・・。
 
「アデル、あのご老体のことはひとまずおいておこう。今の紙は何だ?」
 
 アノメンに言われて我に返った。私が受け取った紙は・・・・
 
「ジャヘイラの手紙よ。ハーパーホールドに戻るって・・・・」
 
「あんなところに行ったのでは死にに行くようなものではないのか!?戻ろう。まずはジャヘイラを助け出さなくては。」
 
 さっきまでブツブツ言っていたのと同一人物とはとても思えないほど、アノメンの動きは素早かった。キャンプを畳み、私達はアスカトラのドック地区にとって返した。
 
 ジャヘイラの固有クエスト「ハーパーホールドへの帰還」
 
 
 ガルヴァリーの屋敷では、傭兵が私達を出迎えてくれた。傭兵を雇うなんてハーパーのすることとは思えない。やはりこの屋敷に集っていたようなハーパー達は堕落していたのだろう。屋敷の2階でジャヘイラを見つけた。ジャヘイラは私の顔を見て驚き、そして必死に尊大な態度を保とうとしたが、私は構わず思い切りジャヘイラを抱きしめた。
 
「ごめんね・・・。あなたは大人だから、どんなことでも自分で解決するだろうからって、余計な口出しは出来ないような気がしていつも何も言えなかった。でも、私達は友達よ。私の前でそんなに無理して肩肘張らないで。どんなことも、一緒に乗り越えていきましょう。」
 
 ジャヘイラの体から力が抜け、私にしがみついて泣き出した。ジャヘイラの涙を見たのは2度目、カリードの遺体を見つけた時以来だ。ひとしきり泣いたあと、ジャヘイラはこの場所について説明してくれた。本物のハーパー達はもうここにはいず、残っていたのは主人公達に復讐をしようとする者達だけだったこと。ジャヘイラは以前何度か会ったことがあるダーミンにもう一度会ってくれるよう頼むつもりだという。でもそれは彼に許しを請うためではない。ダーミンが以前と変わっていないのか、真のハーパーとしての心を持ち続けているのかを確認するためだという。
 
「アデル、迎えに来てくれてうれしいわ。あとで話しましょうね。」
 
「ええ、ではみんなでここを出ましょう。デアルニス・キープに行かなければならないわ。」
 

 
  デアルニス・キープ  
 
 ハーパーホールドを出た私達は急ぎデアルニス・キープへと向かったが・・
 
「こ・・・これは・・・!?」
 
 デアルニス・キープについた私達は目を疑った。領地の真ん中にそびえ立つ堅牢な建物は、おそらく領主デアルニス卿の屋敷だろう。だが・・・その屋敷に至る道の跳ね橋はあげられ、しかも道の両脇には・・・生首がいくつも晒しものになっている・・・。
 
 あたりは異様に静かだ。屋敷の裏手に人がいるのを見つけて近づいた。ナリアもそこにいた。
 
「ああ、やっと来てくれたのね!アラート司令官、この人達よ!助けてくれるって!」
 
 ナリアは泣き出しそうだ。
 
「ありがたい!今このキープは大変なことになっている!」
 
 アラート司令官とは、どうやらデアルニス家の私兵の司令官らしい。ここで私兵の指揮を執っているらしいのだが、敵は手強く、あの晒しものの生首は、無念の死を遂げた私兵達のものだそうだ。
 
「何というむごいことを・・・。忠誠を尽くした者に死後までもあのような仕打ちをするとは・・・許さんぞ!」
 
 アノメンは怒り心頭だ。
 
「私達が来たからには、何としてもこのキープを侵略者達から取り戻すわ。でもナリア、あなたは一番大事なことを私達に教えてくれていないわね。」
 
「そ、それは・・・。」
 
 ナリアが青ざめて後ずさった。
 
「お嬢さま、もしやここを襲っている者達のことを・・・この方達に何も?」
 
 アラート司令官が驚いてナリアを見た。
 
「ここまで来たんだから、今何を聞いても驚かないって約束するわ。だから私達がこれから何と戦わなければならないのか、それだけはきちんと教えてちょうだい。」
 
「・・・ごめんなさい。トロールよ。このキープはトロールに襲われているの。ユアンティもいるわ。うちの私兵達はみんな勇猛だけど、かなりの数殺されてしまった・・・。だから今はもうあなた達だけが頼りなの。」
 
「わかった。それじゃこれから行くわ。どこか中に潜り込めそうな入口はない?」
 
「あるわ。私が案内出来る。私も一緒に行かせて!ここでただ待っているのはいやなの!」
 
「お嬢さま!それは!」
 
 アラート司令官が押しとどめようとしたが、ナリアがその手を振り払った。
 
「私も行く!アデル、お願い、連れて行って!」
 
「それじゃ来て。あなた魔法が使えそうね。手持ちのスクロールをあげるから、火と酸に関する魔法があれば憶えて、使えるようにしておいて。トロールとの戦いでは役に立つわ。それから、中の案内をお願い。武器や矢弾の置き場所があったら教えて。状況によっては使わせてもらうわよ。いいわね?」
 
「もちろんよ。行きましょう。」
 
「アデル殿と言われたか。中に入ることが出来たら、あの跳ね橋を何とか降ろしてくれ。跳ね橋さえ降りれば、我らも中に入って戦うことが出来る。それと・・・お嬢さまをよろしく頼む。」
 
 屋敷の裏手にある、抜け穴のような入口から、私達は屋敷の中へと潜入した。
 


デアルニス・キープマップ
 
★マップ概要★
 スラム地区のコパーコロネットにいるナリアという女性の家。何者かに攻撃されており、助けてくれる誰かを捜してナリアがコパーコロネットであちこち聞き回っていたと言うことらしい。着いてみるとなかなか凄惨な状況になっており、一刻の猶予もないことがわかる。ここはファイター、バーバリアン、モンクの本拠地クエスト開始場所。詳細は本拠地クエスト掲載時に記載。
 ここにもトロルが出てくるので、火か酸の呪文や武器を用意しておくこと。なお、このマップは通常のプレイだと、コパーコロネットに仕事を探しに入った主人公の一行にナリアが話しかけ、たいていの場合最初に向かう場所として設定されているせいか、アイテムが満載。いろんな場所に様々なお役立ちアイテムが隠されているので、まんべんなく漁っておくこと。
 また、このマップの屋内は全体的に隠し扉が多いので、行き止まりに見えてもまずは壁に近づいて見るべし。
※ここはアスカトラではないので、カウルドウィザードに賄賂を支払ってない場合でも、メイジスペルが使用可能
攻略記事中、太字はマジックアイテム&お役立ちアイテムおよび重要事項、赤太字はクエストアイテム、青文字は本拠地クエストに関する情報
 
登場NPC:なし
 
 着いてからナリアに話を聞くと、何とデアルニス・キープはトロールに攻撃されているとのこと。ナリアの父親と叔母が中に取り残されている、使用人もまだいるのではないかと言うことで、中に入ってトロール退治を手伝うことに
 
≪デアルニス・キープ≫
最初の位置
このマップに入ると最初にここに出る
ナリアのいる場所
デアルニス・キープB拡大図
ナリア
近づくと会話発生。ここでナリアをパーティに加えて一緒にキープ内に入るか、おいて行くかを選択することになる。ナリアはろくな装備を持っていないので、仲間に加える場合はせめて、ほっといても死なない程度の装備は見繕ってやること。
アラート司令官
デアルニス家の守衛の司令官。彼からは敵が上げてしまった跳ね橋を降ろしてくれと頼まれる。跳ね橋が降りると閉め出されていたらしいデアルニス家の私兵達が加勢してくれるとのこと。また、中の様子を少し聞くことが出来て、トロールと戦う時のためにと、アロー・オブ・ファイアを20本くれる
秘密の入口
ナリアがキープを抜け出す時に使っていたらしい入口。岩で巧みに隠されているが、近づくと隠し扉が出現する。ナリアを連れて中に入ると、ナリアの台詞が入る。
 
生首の列
殺されたデアルニス家の守衛達の生首と思われる。
跳ね橋
最初に来た時は上がった状態。主人公達のキープの中での最初の任務が、この跳ね橋を降ろすこと
跳ね橋のハンドル
ポインタをあてると「こ」の字に変わるので、そこでクリック
跳ね橋を降ろしてEXP29750
中庭
大文字ポイントはメインマップと同じ
デアルニス・キープG拡大図
出入口
キープ1階から出るとここに出る。
敵が放ったらしいモンスター
ここには跳ね橋をおろす前とあとで違う敵が登場する
 
≪跳ね橋をおろす前≫
オチュー:EXP5000
イヌ:EXP34×4
※1イヌには一匹ずつ名前がついており、元々はデアルニス家の番犬だったと思われるが、全部敵対するので殺す以外の選択肢がない。ヒジョーに後味の悪いことになる。
※2この犬の肉を1階のかまどでシチューにして、後半に出てくる敵のエサにすることになる
 
≪跳ね橋を降ろしたあと≫
ジャイアントトロール×2:EXP1400×2
グレーターユアンティ:EXP5000
※跳ね橋を降ろしたあとはデアルニス家の守衛達がなだれ込んできてそこかしこで戦闘が起きているので、早く倒さないと守衛達に倒されてしまう→EXPが入らない、となるか、守衛が倒されてしまうかのどちらかになるので、とにかくソッコー突撃すべし。
トロル
EXP1400
ユアンティ×2
EXP1500×2
2階からの出口
図書室の出口から出るとここに出る
トロル
EXP1400
2階からの出口
北東の階段から出るとここに出る
ユアンティ×2:EXP1500×2
出入口
マップMと繋がっている
出入口
マップLと繋がっている
トロル
EXP1400


 私達は何とかデアルニス家の屋敷を奪還することに成功した。だが、屋敷の中に取り残された人のうち、助け出せたのは召使いとナリアの叔母だけだった・・・。ナリアの父親を救うことが出来なかったのだけが心残りだ。ナリアは私達について来たがったが、私は断った。ナリアには婚約者がいるらしいのだが、飛んでもないクセモノで、ナリアは結婚なんてしたくないらしい。だがこの家は男子が継ぐことに決まっているので、結婚しないと跡は継げないと言う。でも逃げ出してどうなる?ナリアにとってここは帰るべき家だ。自分の家なのだから、あなたが守らなければならないと言い残して、私達はデアルニス・キープをあとにした。
 
「ヤンを迎えに行かなければね。」
 
 私達はヤンを迎えに行った。そろそろ家族会議も終わった頃だろうと思ったのだ。ヤンは笑顔で迎えてくれたが、どうも様子が違う。いろいろ聞いてみたところ、ヤンは今まで野菜を売り捌いて(あまり真っ当とは言えない商売をしていたらしい!)それなりに稼いでいたらしい。だが、今回家族会議で家に帰った時に手ぶらだったことから、金にならない冒険になど出掛けず、真面目に野菜を売ってくれと家族から苦言を呈されたというのだ。迂闊だった。私達が稼いだお金はパーティーみんなのものだ。イモエンを助け出すためとは言え、私が独り占めしてしまっていいものではない。
 
「それじゃ私に無理に誘われたって言えばいいわ。そして、次に帰ってくる時には野菜を売るよりもっと稼いで帰ってくるって、家族にはそう言ってくれていいわよ。」
 
 ノームは家族の絆が固いのだろうか。家族がいるだけで羨ましい。養父とは言え大きな愛で包んでくれたゴライオンはすでに無く、たった1人の幼なじみも奪われた今の私にとって、家族とは願っても手に入らないものだからだ。ヤンは笑って、以前と同じように、いやさらに怪しげな道具を背負い込んで一緒に来てくれることになった。次にヤンが家に帰る時には、きちんと手土産を持たせなければならない。
 
「まずはあのヴァレンという女の主人に会いに行きましょう。」
 
「まさか仲間になる気じゃないわよね。」
 
 ジャヘイラが例によって眉をひそめた。
 
「まさか。でも、行くって約束したんだもの。筋は通しましょう。そっちの話を聞いて、きちんと断ってから、ゲイランのところに戻ろうと思ってるわ。」
 
 胡散臭さという点なら、どちらの組織もたいして変わりなさそうだ。でも、ゲイランの言う組織、おそらくはシャドウ・シーフだろうけど、そちらの方がわかりやすいと思う。それに、いくらイモエンのことで協力してくれると言われたところで、ヴァンパイアと知り合いになんてなりたくはない。


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