12月掲載分の裏話です。小説とあわせてお読みくださいませ。
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おまけ9掲載♪ 2005/12/19 掲載 |
私のコダワリ♪ 2005/12/22 掲載 |
今年最後の45章♪ 2005/12/31 掲載 |
おまけ9掲載♪
2005 12/19 掲載
こんにちは。
おまけ9の登場です。しかも初の続き物!でも続きがいつ出るかはさっぱりわかりません(^^;
とりあえず、今回は新しい登場人物が多いのでまずはその紹介を。
ロイ おまけ9時の年齢はだいたい42〜3歳かな。もう少し上かも。
ハース鉱山の統括者。ウィローの幼なじみで、本編のハース城編(だいたい27章あたりかな)に出てくるカナの村のオルガの息子。昔は怠け者と言われていたが、今では手強い統括者として鉄鉱石の仲買人達から一目置かれている。
ライラ おまけ9時は17歳
ハース鉱山にやってきた鉱夫希望の若者。ナイト輝石について調べたいと言ったことでロイの怒りを買い、統括者の部屋の前で座り込みを決行する。ご存じ本編に登場するライザーとイノージェンの長男。
シド 30代前半
ハース鉱山の鉱夫。若いながらも人望があり、ロイがいずれ鉱夫頭にと考えている鉱夫。ライラを気に入り、さりげなく援護する。
デボラ 60代
ハース鉱山の食堂に住み込みで働く女性。昔、孫を病気で亡くしており、若い鉱夫を見るとなにかと面倒を見たがる。ライラがナイト輝石に興味を持っていることを聞き、陰ながら応援してくれる。
ギャレック 50代後半
ハース鉱山の鉱夫。鉱夫達の活動の単位となる「班」の、第10班の班長。面倒見が良く、おなじ班の部下からは慕われているが、ガートンという古株の鉱夫と仲が悪く、しょっちゅう諍いを起こしている。ロイの悩みの種の一人。
44章のロイの手紙に出てくる、ロイとライラの出会いを描いてあります。ロイの手紙を書く時にどうしてもその情景が浮かばず、リアルタイムでどんなことが起きたかをまとめながら進めていたのですが、結局激長になってしまって、44章と同時掲載は断念。今回やっと掲載できるところまでまとまりましたが、後半はまだ書いている最中なので、ここまでで一度出すことにしました。最近攻略ページばかり更新が頻繁になって、メインコンテンツが今ひとつパッとしなかったので(元々パッとしないぞという突っ込みはご勘弁のほどを)今回はとにかく掲載できるところまでまとめることを目標にがんばりました。
ロイの手紙でだいたいの内容はすでに出ていますので、手紙の中のシーンが実際にはどんな感じだったのかを、思い浮かべながら読んでいただけるとうれしいです。後半のライラの回想シーンは今書いている最中ですが、45章も進めたいのでしばらくあとになるかも知れません。
どうぞ、お読みくださりませm(__)m
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私のコダワリ♪
2005 12/22 掲載
こんにちは。
今回は、私が小説を書くにあたって気をつけていることやこだわりなどについて書いてみたいと思います。何でいまさらと思われた方は、掲示板を読んでいただけるとわかります(笑)あんなふうに疑問をぶつけていただけると、実にうれしいです。が、E-Jさまの疑問は、ほとんど私の言葉足らずのせいといいますか、ちゃんと意図するものが描ききれてないから起きる疑問ではないかと思い、改めていろいろと書いてみようと思いました。
呪文の話については、2002年8月の裏話である程度のルールを作ってあることを書いてあるので割愛させていただくとして、E-Jさまのコダワリ『男たるものそう簡単に涙を見せちゃいかん』について(笑)
私がこの小説を書き始めたころは、公開する予定はぜんぜんありませんでした。HPも持っていなかったし、HTMLについての知識もゼロ。しかも仕事が忙しくて、公開しても更新もろくに出来ないと思われたからです。それにそのころ『Lost Memory』の小説といえば、「まぐ」さんという方が書かれていたのが有名で、私もいつも楽しく読ませていただいておりました。とてもこんなふうには書けないと、読みながらいつも思ったものです。今も変わらないけど(^^;
ところが、思いがけず体を壊して仕事をやめたことで、時間が出来ました。でもそのときはゲーム三昧で、小説自体も考えたせりふを書き散らしてあるだけのまとまりのないものでした。でも毎日家にいても、私には主婦の才能はまったくといっていいほどないので、家の中がすごくきれいになるわけでもなければ、凝った料理をするわけでもありません。仕事をやめてお金もないので外に遊びに行くのもままならず(^^;
それに、いくらゲーム三昧といっても限界があります。朝から晩まではさすがに出来ません。そこでずっと前にチョコチョコ書き溜めておいたせりふの集まりを見直し、ちゃんとした小説にする作業を始めました。しかしそうなってくると誰かに読んでほしくなるものです。そこでまぐさまから遅れること3年、思い切ってHPを作り、連載を始めることにしました。それが2002年7月のことです。
さて、連載を始めるにあたってこまったのが、情報の少なさ。Lost memoryというゲームは、ずっと前から公開されている旧版と、開発元自らリメイクした完全版の『21世紀版Lost Memory』があります。21世紀版は私が小説を書き始めるころにリリースされたのですが、私が途中まで書いていたのは旧版の方でした。こちらはキャラの設定もいささかあいまいだし、世界観や細かい設定もそんなに詳しくないんです。シナリオライター様ご本人が『骨組みだけで中身がない状態』と言われていたこともあるくらいなので、小説として最低限必要な情報は、自分で考えなければなりませんでした。
そのとき、絶対にこれだけは守ろうと考えたことがいくつかあります。
1.主人公が一番強い、かっこいい、何でも出来るってのはうそくさいのでやらない
2.主人公が出て行けばどんなトラブルも見事解決なんてのはナシ。
3.台詞は出来るだけ正しい言葉使いで書くよう心がける。
上の二つは、テレビのヒーローものによくあるパターンですね。時代劇などもそうです。印籠を出せばすべて解決、おつきの者はとにかく強く、悪者をバッタバッタとなぎ倒し、自分は傷ひとつ負わない。見ていて胸がすっとして、私はあの話は好きですが、Lost Memoryはそういう話ではないだろうと思っていたので、それは絶対にやめようと考えました。だからうちの小説版では、オシニスがレイナックと仲良かったり、セルーネがカナで『ファイアフラッシュ』などと呼ばれていたり、登場人物達がそれぞれ、いろいろな『武勇伝』を持っているわけです。
3については、日本語が乱れつつある昨今、などというとすごい偉そうですが(笑)要は謙譲語、尊敬語、丁寧語など使い方の区別をきちんとすること、表現の仕方も出来るだけ辞書やネットで調べて正しい言い回しで表現するようにする、ということです。実は先日も書いていて、何気なしに『二の舞をふむ』という表現をして、あれ?読んでみたらなんか変。早速辞書で調べると、正しくは『二の舞を演ずる』『二の足を踏む』でした。わかりやすさも大事ですが、間違った言葉遣いや言い回しはやっぱりいけませんよね(^^;
さてそれからもうひとつです。
4.男と女の区別をつけない。男だからこうあらねば、とか女だからこうでなきゃ、というイメージを持たずに書く。
ということです。もちろんこれは、書き手である私が自分のイメージに対して枠を作らないという意味です。『こうあるべき』という思いこみで書いていると、どうしてもみんな似たようなキャラになってしまいます。クロービスの同僚ハディは典型的な『男なら強く厳しくあらねば』と考えているキャラです。戦士だった父親を尊敬しており、いずれ父親を超えて、自分の村を再建するのが夢という、いささか向こうッ気の強いのが玉に瑕ですが、男気溢れる熱血キャラですね(^^)。だから彼は泣いたところなんて出てきません。恋人に甘い言葉のひとつもささやけず、照れくささの裏返しでそっぽを向くような奴です。でもみんながみんなこんな男性ばかりではないですよね。みんなしてハディみたいなのばっかりでは、なんだかとても暑苦しいと感じてしまいます(笑)
やはり、王国に出て行ったばかりのクロービスのようにちょっと情けない奴あり、ハリーとキャラハンのようなおちゃらけた奴あり、喧嘩っ早いオシニスのような奴も、現代版に出てくるクロービスの息子カインのように子供みたいなべそっかきも、ティールのような落ち着いた大人の男も、いろんなキャラがたくさんいてこそ物語は成り立っていくのです。女性陣にしてもそうです。セルーネのように、並の男より男らしい女性もいるし、自分のことしか考えずに、クロービスを手に入れようとなりふり構わず策を弄する、エミーのようないやな女もいます。カーナとステラのようにごく普通の女の子もいれば、つらい別れを経験しながらも自分の職務をまっとうしようとするポーラのような強い女性も出てきます。
男だから涙を見せてはいけない、女だから泣いてもいいという考え方には、私は賛同できません。性別の問題ではなく、一人の人間として悩み苦しみ、成長していく過程でこぼれる涙には価値があると思うからです。だからこそクロービスは『涙を見せることが弱いってことにはならない』と、必死で涙を我慢しようとするウィローを思い切り泣かせてあげるわけですね。泣きたい時には泣いたほうがすっきりするものです。
そんなことを考えながら書き始めて、連載開始から3年、書き始めてからはもう4年以上の月日が過ぎてしまいました。最近になって、呪文についてのちょっとしたルールなども追加しました。この話45章に出てくる予定です。
今後も、うちの小説はこの路線です(笑)。時には泣き、時には笑い、時には怒りながら、登場人物達は今日も私の頭の中で動き回っています。4年も過ぎているというのに、未だに彼らの動きを完璧に把握して思い通りに表現すると言うことが出来ずにいます。いや〜、文章を書くって難しい(^^;
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今年最後の45章♪
2005 12/31 掲載
こんにちは。
45章掲載です。まずは新しい登場人物の紹介を。
エディ 16歳
東の村の若者。42章に出てきたラヴィの弟でミレルの息子。兄と正反対の学者肌で、同年代のシンスと仲良し。自分の将来について考えてはいるが、あんまり思い詰めないタイプ。医者になりたい気もするし学者にもなりたい気がするらしく、今後の動向が注目されるところ。
ダグラス 44〜5歳くらい
東の村に住む漁師。ミレルの夫でラヴィとエディの父親。筋肉ムキムキの大男だが、顔立ちは優しく、謹厳実直な好人物。昔から島に住んでいるが、昔は集落同士の交流がほとんどなかったため、クロービスとは顔見知り程度。息子達の行く末を心配して、クロービスに話を聞きに来る。
さて以下は45章ネタバレです。
今回はクロービスとウィローの訓練の様子と、島の人達との日常を書いてみました。ドリスやダンから、ライザーが島に戻ってきた時のことや、今回王国に出て行くにあたって入念に鎧の調整をしていたことなどがわかり、彼が王国で何をするつもりなのか、クロービスの心にまた不安が募っているようです。しかしこうしてみると島の人達はみんな、クロービスとウィローがひどく傷ついて島に戻ってきたことに気づいていたようですね。でもみんな何も言わずに温かく迎えてくれたのは、この島の人達自身が傷ついてこの島にやってきたからなのでしょう。自分が傷ついた分だけ人に優しくできる、誰しもこうありたいものですね。でも実際には、自分がつけられた傷を誰彼かまわずつけて返して溜飲を下げるというはた迷惑な人間も多いものです。島のみなさんに見習いたいものですな(^^;
そしてセルーネの結婚相手と目される人物。この人の話は、本編ではまだ出てきていませんが、実は外伝で出てきています。ガウディとグラディスのうわさ話の中で語られていますね。彼らが言っていた通り、ローランドという人物は父親とは似ても似つかぬいい人のようです。それにしても、その父親はまったくと言っていいほど常識のない人間のようですね(^^;権力を手にするためにはどんなものでも利用しようとするその考えは、クロービスには理解できないものだったでしょう。それはひどい目にあったウィローも同様で、だからこそセルーネがその父親に利用されたりしていないかと、心配しているわけです。まあこの場合、クロービスの言うことのほうがあたってますね。セルーネのほうが遙かに器が大きいので、心配するにはあたりません。
さらにグレイの息子のシンス君、やっぱりすんなりと先生を目指すと言うことにはなりませんでしたね。過大な期待を寄せられて、何をするにも親の顔色をうかがってばかりいるようになってしまうと言うのも、悲しいものです。このあたりのエピソードで、クロービスが島の大人達のみならず、子供達からも慕われていることがわかると思います。穏やかで聞き上手な性格なので、敵を作りにくいんですね。もっともそのおかげでやっかいごとを引き受けてしまったりするわけですが。
次回はクロービスとウィローの船出です。いろんな意味での船出と言うことになりますね。ルートとしては、島→ローラン→ローランの東の森→城下町と行きたいところですが、ウィローが、息子カインの相方アスランの家があるというローランの南の集落に興味を持っているようなので、そちらによることもあるかも知れません。さらにローランでも一波乱の予感。さてどうなりますことやら。
今年最後の掲載となりました45章、どうぞお読みくださりませm(__)m
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