3月掲載分の裏話です。小説とあわせてお読みくださいませ。
|
|
やっとの事で40章掲載です 2005/03/02 掲載 |
エルバール王国の身分制度について 2005/03/03 掲載 |
41章掲載です(^^) 2005/03/29 掲載 |
やっとの事で40章掲載です
at 2005 03/02 掲載
こんにちは。
出来ました。出来ました出来ました♪♪やっとのことで40章完成です(^^)
A4版40字×50行を一ページとして、67ページ分になりました。ほとんど2章分です(^^;
会話と会話の間や、回想などの前後には何行か空白を作るのでびっしり67ページ分ではありませんが、激長であることは確かです。何でこんなに長くなったのかと言うと、いうまでもなく会話に時間をかけすぎたためです(^^;。クロービスとウィローの会話は25ページ分くらい使ってます。そのほかオシニスとクロービスの会話も結構長いし、ウィローが話してくれたカーナとステラの会話やら、とにかくここまでで決着をつけなければならないこと全部いれたのでこんなことになってしまいました。前半がある程度まとまった時点で一章分だけ出して、残りは41章として42章から新展開と言うことも考えたのですが、そう思って38章と39章を出して残りを一章でまとめようと考えたのにこうなってしまったので、『絶対に40章で一区切りにする』ことにして、二ヶ月の間、ほとんどかかりきりで仕上げました。ゲームもあんまりやってないんですよ(^^;。
出来上がったものは67ページですが、、そのほかに書いては消し書いては消しの繰り返しで、全部あわせると80ページ分くらい書いたかもしれません。というわけで、1月に出せなかったことについては勘弁してくださいませ。
今回も新しい登場人物はなしです。以下40章ネタばれです。
冒頭から結構濃い話で始まりました。クロービス君がついに重い腰を上げてウィローとの仲直りのために行動を起こし始めましたね。もっと早く起こしてもいいんじゃないかと思うんですが、そこはそれ、超奥手な奴ですから、朝の敵襲のような劇的な出来事でもなければなかなか動けないのかもしれません。お互いやっと自分の気持ちを素直に表現できたことで、めでたく仲直りと言うところですが、今後あてもなく旅から旅の生活となるので、クロービス君まだなんとなく不安なようですね。自分でも言っているように往生際が悪いです。
そしてカインですが、この章ではあまり表立ってはきませんが、それでもちょこっとキケンな雰囲気になってきました。カインはクロービスほど超現実主義者と言うわけではありませんが、それにしても『魔法』の存在を信じ始めたこと自体がなんとなく怪しいです。カインが最終的に悲しすぎる最期を迎えたことは現代版クロービスが自分で語っているとおりですが、いきなりそんな事態になったわけではもちろんありません。このあとのカインの微妙な変化などもうまく書いていければなと思っています。
ところで気になるのはオシニスとカインの会話。何を話していたのでしょうか。気になるところですが、そのあたりはおまけで出すか、回想で出すか、今のところ未定です。
この後、話は一度現代に戻ります。現代版があったことすら忘れそうなくらい長い回想でしたが、実際にクロービスが息子のカインに語ったのはこの話の半分にも満たないくらいです。ということになってます(^^;。
41章からはしばらくの間現代版の話が続きます。そちらもちびちび書いてはいるのですが、さすがに今回の67ページは疲れたので、次回更新目標は3月から4月と言うことにさせていただきます。頭の中ではある程度まとまっているので、そんなにかからないとは思うんですけどね・・・。でも外伝も進めたいし、どうしようか思案中です。外伝は去年の3月に更新したきりなのでほぼ一年進んでないことになるんですよね。3話もある程度出来てはいるのですが、細かいところでつまったりしてなかなか進みません。
では最長記録更新の40章、どうぞお読みくださりませ。
|
エルバール王国の身分制度について
at 2005 03/03 掲載
こんにちは。
40章でセルーネの家の話が出てきましたが、このあたりは最初に外伝で話が出ています。ただ、わりと漠然としているので、今回はエルバール王国の身分制度について書いてみたいと思います。
王国ですから王様がいます。と言うことは当然特権階級とも言うべき貴族様方がいてもおかしくありません。というわけで、今までチョコチョコと王宮に隣接する一区画に貴族達の屋敷があるなどと言う話を書いてきましたが、この貴族達の身分は日本の爵位の階級に習って決めました。身分の高い順に、公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵となっています。日本では1884年の「華族令」と言う法律で特権階級の身分として公に認められ、戦後の日本国憲法の公布とともに消えた制度です。国内の制度を元にすればいろいろと詳しいことも調べやすいかなと思いまして、この制度を元にすることにしました。
ではどんな人達が爵位を授けられるのかと言う話をする前に、エルバール王国の王位継承について触れておきます。最近女性天皇問題で世間がいろいろと騒がしいようですが、日本の国の皇室では現在直系の男の子が跡を継ぐと決められていますね。エルバール王国ではそうではなく、「第一子」です。生んだ母親が正室だろうが側室だろうが、とにかく第一子。当然男も女もなし。理由としては、まず「第一子」であるのは、それが一番順当だからと言うこと。正室側室関係なし、や、男女の区別もしないというのは、産んだのが誰であれ、国王の直系の血をひくことに変わりはないし、国王としての資質に性別はなんら影響を及ぼさないから、と言うことです。
さて爵位の話に戻りましょう。まず貴族達の中でも一番身分が高い公爵家を創設出来るのは、次期国王の兄弟姉妹、つまりその当時の国王の第2子以降と言うことになります。なんと言っても王族に次ぐ身分ですから、やはり次期国王に一番近しい者達と言うことになるわけです。これも男も女も関係なく創設できます。そして公爵家で生まれた子供たちのうち、直系の「第一子」を除いては、こんどは「侯爵」に、その家の第一子以外は「伯爵」に、と言う具合に、少しずつ身分が下がってきます。なぜかと言うと、代を重ねるごとに王家の血は薄れていくからなんですね。ついでに言うと、公爵家創設のタイミングは、次期国王が即位した時です。それまでは王太子もそのほかの子供達も親元でみんな同じように育ちます。
そして建国から200年が過ぎた現在、公爵家を筆頭に、貴族たちはわんさかいます(^^;。でも200年の間に跡取りがいなかったり病弱な一家だったりして消えていった家もあるわけです。よその家から養子をもらったりして相続させることは許されません。必ずその家の第一子が家督を継いで、存続させなければならないわけです。その中で公爵家第一号として誕生し、今なお隆盛を誇るベルスタイン公爵家は希少な存在です。しかも現在の当主はなかなかの賢人であるとなれば慕われるのも当然ですし、利用しようと寄って来る連中も結構いるわけですね。そして皆さんお忘れかもしれませんが、フロリアの父親であるライネス王の弟「エリスティ公」と言う奴、こいつも一応「公爵」です。が、公爵家の中では「新参者」なのです。つい最近出来た公爵家は、まだ貴族達の中で確固たる地位を築いていないので、貴族達の間では人気がありません。特に当主があれでは、誰も近づきたがらないですよね。この国では、公爵家を創設して臣下に降った国王の兄弟姉妹達は、自分の力で貴族達の間に確固たる地盤を築いていかなければならないのです。なんせ貴族はみんなもと王族ですから、王族だった時の身分の高さなんて何の役にもたちゃしません。
以前フロリアの即位の際、エリスティ公一派との争いがあった話を書きましたが、フロリアは当時の国王の第一子でしたから、ごく普通に即位できたはずでした。エリスティ公のほうが「フロリアはまだ幼いから」と横槍を入れたわけです。公爵家を作って貴族達の間で孤軍奮闘するより、王位を継げれば権力は思いのままですから、まあ王位にこだわる理由もわからないではないですね。
Lost Memoryの中心になるのはほとんどが平民出身の王国剣士達なので貴族の話などはあんまり出てきませんが、バックグラウンドとしてはこんな設定があるのです。
|
41章掲載です(^^)
at 2005 03/29 掲載
こんにちは。
なんと41章が出来ました(笑)
いつ出来るかわかりませんなんて言ってるとこれです。まったくあてになりませんねぇ(笑)
とりあえず新しい登場人物が何人かいますのでまずはその紹介をば。登場順です。
ファーガス 50代
島に来る定期船の船長。貨物船も客船もOKのオールマイティな船を持っている。元海賊だったことや奥さんを亡くしているのは本編中で語っているとおり。今は罪を償ってまっとうな仕事をしているが、その容貌のせいで怖がられることもしばしば。でも島の人達にとっては殺人犯だろうが盗賊だろうが、別に驚く対象にはならないのでわりとみんな平気。(笑)。名前はファイアーエムブレム「烈火の剣」にでてくる海賊の名前からとりました。このじいさん、いいこと言うんだわこれが。最初名前だけもらう予定だったのですが、ゲームでのイメージがなかなかいいキャラだったのでうちのファーガスも「元」をつけて海賊に決定(笑)
キルシェ クロービスと同じくらい
クロービスの幼なじみラスティの奥さん。川向こうの集落の出身で、アローラの彼氏とは顔見知り。そのせいもあってアローラとティートの恋を応援しているが、娘を溺愛するラスティに言い出せずにいたことで夫婦げんか中。
アローラ 21歳
ラスティの娘。カインやライザーの子供達とは幼なじみで、特にイルサとカインとはいたずら仲間。成長して川向こうの長老の孫ティートと恋仲になったが、自分を溺愛する父親に知られるのが恐くて内緒でつきあっていた。結婚したくていきなり父親に話を持ちかけたが、ラスティが大激怒したために親子げんか中。
アメリア 50歳くらい
グレイの奥さん。元はエルバール城下町の歓楽街で酒場の女給をしていた。金がなくて娼婦に手が出ない客の相手をたまにしていたらしいが、この島でそんなことを気にする人はいないので本人もけろりとしている。イノージェンの面影を引きずったまま城下町に出て行き両親のことを調べていたグレイに一目惚れし、押しかけ女房のような形で結婚したと言う行動派。華やかな暮らしをしていたわりには生活は質素で、肝っ玉母さんタイプ。でも賑やか美人でナイスバディ(笑)
川向こうの集落の長老 70代後半
温厚で誠実な川向こうの集落のまとめ役。歳のわりには元気なじいさんだが、やはり寄る年波で体の節々が痛み、クロービスの診療所に定期的に来ている。一人で遠出をさせるのを心配した息子夫婦がティートを介添え役として同行させた。孫の恋を心から応援している。
ティート 24歳
川向こうの集落の長老の孫。祖父譲りの性格は温厚で真面目。クロービスが言うとおり人を引きつける力を持っており、将来は島のまとめ役となる可能性あり。アローラに一目惚れして仲良くなったが、アローラに言われるまま自分達のことをラスティに内緒にしてしまったために結婚を反対されている。クロービスが考えるとおり、アローラには弱く、尻に敷かれそうなタイプ。
さて、以下41章ネタバレ
この章からは新展開です。だから40章までを「第1部」と言うことにしてここから「第2部」とでもしようかなあと考えたこともあったのですが、さてこのあとの展開で何章使うことになるか今ひとつ読めないので、結局このまま突っ走ることになりました(笑)。
ここからしばらくはクロービスを取り巻く島の人達の暮らしの様子や、島の中で起こるトラブルなどに焦点を当てて、クロービスが現在どんな暮らしをしているのかを描いていきたいと思います。『エルバール存亡の危機』から20年あまり過ぎて、王国は堅実に歩み続けているようです。時計の件でもわかるように、モンスター達がおとなしくなったことで人々の暮らしも20年前よりずっと豊かになりました。でもその一方で、国王フロリアは『カイン』という王国剣士の出現に心を痛めているようだし、ライザーは旅立つ前に気になる一言を残しています。ハース鉱山でのナイト輝石採掘再開の件も、国民が諸手を挙げて賛成しているかどうか疑わしいのは、グレイの話からもわかります。オシニスからの手紙にもあったように、エルバール王国は見た目ほどには安定していないのかも知れません。
ですがそれはひとまずおいといて、今のクロービスには難問が山積みです。まずはティートとアローラの恋を成就させるための調停役を務めなければなりません。まったくやっかいな役目を引き受けたもんです(笑)。そして自分が留守にすることでいろんな人に後を頼みに行ったり、自分の留守中ブロムが困らないようにと、薬草の在庫確認や定期的に薬を必要とする人達のリストのチェックもしておかなければなりません。さらに久しぶりに王国に出て行くために、そしてまたライザーが言い残した気になる一言のために、剣の訓練をして勘を取り戻すことも必要になってきそうです。
というわけで、『クロービス君奮闘記』、しばらくの間おつきあいのほどを・・・。
|